FOSS ゼロドラッグサイレントハブ
2024ハンドメイドバイシクル展に出品されていた気になる製品のひとつFOSS ZERO DRAG SILENT HUB
㈱スマートコグのブースに出品されていた好奇心が掻き立てられる製品です。
一部のサイクルショップのブログで紹介されていたり5年位前のショーで出品されていた記憶もあるのですが、市販された様子もないけれども非常に興味をそそられる機構を備えたハブなので記事としてまとめてみました。
FOSSは台湾のメーカーで画期的なハブ以外に高い弾性が特徴の熱可塑性エラストマー製チューブも製造しています。特徴的なTPE(Thermoplastic-Elastomer)製チューブはトライスポーツで取扱い。
TPUチューブと異なるラテックスチューブに近い乗り心地と、素材の柔軟性が非常に高いためパンクに強いことがうたい文句。
構造と特徴
フリーはDTスターラチェットやMAVIC ID360と同じく面ラチェットを採用しています。
しかし、、、FOSS ZERO DRAG SILENT HUB最大の特徴でもあり唯一の長所となっているのは、フリー空転時に磁力でラチェット面が離れ非接触となること。
ペダリングを止めてフリーが空転している空走時に、ラチェットの摩擦抵抗がゼロになる機構を備えています。
面ラチェットは製造メーカー側の利点としてディスクブレーキの普及に伴う太いハブシャフトに適応しやすく、様々なエンド形状に合わせたハブをエンドキャップを変えるだけで作れる利点があります。
ですが、フリー空転時にラチェット面が常にスプリングで押されているために摺動抵抗が比較的大きいことと、メンテナンスが必須でグリスが切れたまま使用してしまうと極端に寿命を縮めてしまいます。
DTやMAVICも定期的なメンテナンスを推奨しています。
DTスターラチェットやMAVIC ID360フリーのグリス切れは絶対に絶対にNG!
定期的なメンテナンスが必須です!
MAVIC ID360もDTスターラチェットも補修部品はお高いので、Amazonで検索していたらサードパーティ製互換ラチェットなんかもあるんですね。
耐久性や使用感は不明ですけれど。
そんな面ラチェットフリーの構造上の弱点を空転時に磁力で切り離し非接触にすることで、空転時のフリーの摩擦抵抗を”ゼロ”にしつつメンテナンスの煩わしさからも解放されると言うアイデア商品です。
説明ではメンテナンスフリーを謳っていましたが、最低限最低量の油分(オイル又は粘度の低い少量のグリス)は必要で、雨天ライド含む長期使用では最低限のメンテナンスが必要なのではないかと感じました。
クラッチ機構も備えていて、ペダリングを止めている空走時からトルクを抜いたゆっくりペダリング、ホイールの回転>>ペダリングのラチェットが噛まない状況ではラチェット面が切り離された分離状態を保ちます。
市販時期や価格が現時点で不明ですが、完組ホイールも発売されるとのこと。
良心的な価格で発売されたらリアハブだけでも入手して試してみたい製品です。
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