カーボンドライジャパンがセラミック・ベアリングを発売!
カーボンドライジャパン(CDJ)から2種類のセラミックカートリッジベアリングが発売されます。
共通仕様:SUS420J2ハウジングに窒化珪素セラミックボール
SUS420J2は炭素含有量が多い(最大0.4%)マルテンサイト系のクロム合金ステンレス。焼き入れが可能な素材で優れた強度、硬度、鏡面性、耐摩耗特性を誇る金属。
ステンレスでありながら磁石にくっつく性質もあります。
余談ですが国産ステンレススポークとDTやSapimとの違いで良く語られることですね。首の長さの違いもありますが、ステンレス素材の差で明らかに強度も乗り味も耐久性も変わります。
違いはブルーベアリングが回転抵抗を可能な限り低減するWS2,IF-WS2オイル封入タイプ。ブラックベアリングがWS2二硫化タングステン,IF-WS2多層フラーレン構造二硫化タングステングリス封入タイプ。
WS2,IF-WS2はチェーンルブにも使われる高性能極圧剤
CDJ ハイパーチェーンオイル (15ml)WS2二硫化タングステン,IF-WS2多層フラーレン構造二硫化タングステンをベアリングに馴染ませること=エージングと表現していますね。
グリス(オイル)封入直後と、一定時間それなりの高速回転させ馴染ませた後では抵抗値が変わります。
80年代のプロロードレースの現場ではタイムトライアルの一発勝負にカップ&コーンをグリスではなくオイルで組むこともエース級の選手に対して行われていました。
シールはシールドタイプとされていますが、ここ数年自動車や産業界隈では省燃費や高効率が求められ、自動車用や産業用ベアリングには非接触シールだが接触シール並の防水防塵性があったり、接触シールだが非接触シール並に低抵抗なベアリングが開発されてきています。
シールは従来通りの開放型、接触シール、非接触シールでは分類しきれないベアリングも単品で消費者向けに市販はされていませんが増えてきているのです。
鬼ベアリングのシール形状もこの新タイプ。CDJは現時点で不明ですが、早く現物を確認してみたいですね。
CDJは回転抵抗を測定し公表したところも良心的だし好感が持てます。
サイズ及び価格表
サイズ | 外径 | 内径 | 厚み | ブルーベアリング価格 | ブラックベアリング価格 |
608 | 22mm | 8mm | 7mm | 4,180円 | 2,750円 |
6001 | 28mm | 12mm | 8mm | 6,600円 | 4,400円 |
6802 | 24mm | 15mm | 5mm | 6,490円 | 4,290円 |
6803 | 26mm | 17mm | 5mm | 6,820円 | 4,510円 |
6900 | 22mm | 10mm | 6mm | 4,180円 | 2,750円 |
6901 | 24mm | 12mm | 6mm | 5,830円 | 3,850円 |
6902 | 28mm | 15mm | 7mm | 6,490円 | 4,290円 |
6903 | 30mm | 17mm | 7mm | 6,820円 | 4,510円 |
セラミックベアリング且つハウジングや潤滑にもこだわったベアリングしては良心的な価格。
これは試してみたくなってきましたね~
人柱になろうかな~
カンパやセラミックスピードは回転も軽いし耐久性にも優れる。しかし高価で実走ではコストを掛けた程の効果は体感出来ない。その他メーカーのセラミックベアリングはグリス粘度の影響でスチールベアリングと軽さが変わらなかったり耐久性に著しく欠ける製品も少なくないとの判断から、今までセラミックベアリングには懐疑的なスタンスでした。
工業ベアリングで適合サイズがあれば、一般的な工業ベアリングを使うのがベストだとの考え。
ベアリングはセラミックボールにしただけでは意味がないどころか、カンパやセラミックスピードのようにレースに特殊な耐摩耗加工しないと耐久性が著しく損なわれてしまう。
回転性能に於いてはグリスやシールの影響も大。無負荷空転時の回転の軽さと実走で体感できるかはイコールではない、との考えを持っていました。
しかしCDJセラミックベアリングは価格も手ごろだし、試してみたくなりました。
発売が待ち遠しいな~
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