DECATHLONとVAN RYSEL

2023年12月1日

DECATHLON AG2R LA MONDIALE team

AG2R シトロエンチーム2024年度の新体制!DECATHLON AG2R LA MONDIALE

AG2Rシトロエンチームは11月末に来期2024年の新体制を発表。

フランスに本社を置くスポーツメーカーDECATHLON(デカトロン)がメインスポンサーとなる。

バイクやウェア、ヘルメット、アイウェアなど使用機材はDECATHLONの自社オリジナルブランド、VAN RYSEL(ヴァンリーゼル)に変更する。

スポンサード契約は5年間。

チームプレゼンテーションでは、世界トップ5の自転車ブランドを目指すと発表した。

VAN RYSEL

チームが駆るバイクはVAN RYSEL RCR PRO

NAN RYSEL RCR PRO

シマノ・デュラエースDi2コンポーネントにタイヤはコンチネンタル。ホイールはDTとも協力体制にあるSWISS SIDEを使用する。

ジオメトリーはこんな感じ

VAN RYSEL RCRジオメトリー

個人的な感想ですが、、、

フロントセンターが不明なのと、全てのサイズでヘッドアングルが変わっても、フォークオフセットが45mm1種類だけなのが気になります。

フレームサイズ=適正身長の割にリーチとトップチューブが長すぎる。特にスモールサイズでは、この傾向が顕著。
適正身長だけで見ると、僕の身長(170cm)ではSサイズが該当するけれども、リーチもトップチューブも長すぎる。短過ぎるステムを使わないといけなくなるのでカッコ悪いぞ。

ヘッドアングル74度、フォークオフセット45mm、推定トレール値49.2は若干クセのありそうなステアリング

特性。

160cm以下の身長のライダーでは、尚更このリーチやトップチューブ長ではポジション出しにくくなると思う。

身長の低いライダーには向かないジオメトリーだなあ。
あとは、実際の乗り味が如何なものかというところ。

価格の安いメーカーは、こんなところの詰めが甘いと感じます。設計の段階で差がありますよね。

VAN RYSELは前述の通り、フランスの大手小売業DECATHLONのオリジナルブランド。

DECATHLON

2019年3月に日本国内でも事業展開を開始したDECATHLON。コロナ禍の影響もあり2022年7月には西宮店と幕張店の直営店を全店閉店。今後は通信販売と卸売業に特化して日本国内での事業拡大を狙っている。

現在では自社公式サイトと楽天市場での通信販売がメイン。

R7000旧型105の11速仕様モデルがおそらく在庫限りなのでしょうけれど、159,900円のお買い得価格で販売されています。
※フレームはプロモデルより1グレード下のEDRカーボンフレーム。

日本国内向けサイトでは適正身長の表示のみでジオメトリー不明。本国サイトで調べてみました。

こちらもスモールサイズではリーチやトップチューブ長め。フォークオフセットやフロントセンターは不明。

クランクセットもコストダウンしないでR7000なのは好印象。ですが52×36TだしXS/Sサイズ:170mm、Mサイズ: 172.5mm、L/XLサイズ:175mmのクランク長も適正とは思えない。

ハンドルバーの幅もXSサイズで400mmだし・・・。

女性サイクリストや身長の低い日本人向けにシェア拡大を狙うなら、ジオメトリーやスペックを煮詰めないと。
値段の安さだけでは売れないと思うな。「安かろう悪かろう」となる前に・・・。

GIANTに代表されるようにOEMからスタートしたメーカーと、小売業が起こしたメーカーとの違いを感じます。
OEMは先行メーカーのノウハウを学ぶことが出来ますから。

キャンプやアウトドア用品に強いと言われるDECATHLON。スポーツ・アウトドア用品総合通販として日本でも力を入れてくるのでしょうか?

落ち武者となったWiggle

Wiggleの親会社であるシグナスポーツユナイテッドを運営する親会社、シグナホールディングスが経営破綻し破産申請。

シグナホールディングスの負債額は約50億ユーロにも上る。

経営難に陥り資金援助と新たな買収先を求めていたシグナスポーツユナイテッド傘下のWiggle & CRCも通販サイトの閉鎖を発表。

今後英国国内のみでの事業展開となるそうですが、この先生きのこれるのか?

DECATHLONはAG2Rのメインスポンサーとなり、VAN RYSELブランドの機材供給を大々的にアピール。

WiggleとCRCの孤城落日を受け、一気に攻勢を仕掛けてきたとも受け取れます。

DECATHLONはシェア拡大に全力で向かっています。
VAN RYSELを世界5大ブランドに育てるまで!

シグナスポーツユナイテッドは2020年1月にイオンと日本国内での業務提携を締結。株式50%ずつの持ち株会社イオンシグナスポーツユナイテッドを設立。

スポーツ関連事業の傍ら通販サイトProBikeShopを運営している。

売上高は非公表ですが、純利益と利益余剰金のマイナスは毎年大きく膨らんでいる。(イオン・シグナ・スポーツ・ユナイテッド株式会社の情報|官報決算データベース)

ProBikeShopはHONEBIKEの取り扱い開始が大々的にメディアで報道されたり、経済界でのニュースバリューの割に消費者には受け入れられていず、認知度も知名度も低い。

イオンシグナスポーツやProBikeShopの今後の動向も気になりますね~