ジェシー・ノーマン/ノートルダム・クリスマスコンサート

2019年12月4日

ジェシー・ノーマン

稀代のソプラノ歌手ジェシー・ノーマンが2019年9月30日に他界した。

4年前に受けた脊髄損傷の合併症による敗血性ショックと多臓器不全のため、9月30日にニューヨークの病院で永眠。享年74歳。

圧倒的な声量と表現の幅広さ。壮大なスケールと深みのある歌声。威厳に満ち、弱音の美しさをデリケートに表現する。崇高であり崇拝の対象となりえる、正真正銘の歌姫。

その歌声は、

神降臨!!

と言っても決して大げさではないはず。聴く者の人生を変えてしまう力のある、本物のディーヴァなのだ。

美人過ぎる~やディーヴァの形容詞が安売りされてしまっている現在、本物のディーヴァはジェシー・ノーマンの事と言っても過言ではありません。その歌声を支える恵まれた体格は、飛行機移動の際にはファーストクラスの座席2人分を予約する必要があった、と噂されていた。

デビュー当初は苦労もあったようですが、世界的に認められた数少ない黒人ソプラノ歌手。レーガンとクリントン両米大統領の就任式でアメリカ国家を歌った。
1989年フランス革命200周年記念行事、エリザベス女王60歳の誕生日やアトランタ・オリンピック等でもその歌唱力を披露した。フランス芸術文化勲章の最高章コマンドールも授与されている。グラミー賞は4度受賞している。

Jessye Norman At Notre Dame:A Christmas Concert

ノートルダムのジェシー・ノーマン

何故か現在市場に流通しなくなっているジェシー・ノーマンのCD。名盤中の名盤です。2019年4月に起きた大規模火災で大きな被害を受け、再建が待たれる世界遺産パリのノートルダム大聖堂で1990年12月19~20日に行われたコンサートのライブレコーディング盤。
大聖堂に入りきれずに溢れ出した観客は、大聖堂の外に設置された大型モニターでパブリックビューイング。クリスマスの特別番組としてテレビでも放送もされた。

クリスマスソングや宗教曲を中心にしたパリ・ノートルダム寺院でのライブ録音。7曲目のスターオブワンダーは、キラキラ星 ~あなたは星から降りて来た~聖なる御子が生まれた~きよしこの夜のクリスマスソング・メドレー。フランス語、英語、ドイツ語の3か国語で歌っている。

ジェシー・ノーマン(ソプラノ)

リヨンオペラ座管弦楽団 指揮:ローレンス・フォスター

ヴィットリア合唱団 指揮:ミシェル・ピクマル

フランス放送聖歌隊 指揮:デニス・デュペイ

Amazonでは英語のレビューしかありませんが、全員が5つ星の評価をしています。

out!!!! I wish there were a 10-star rating!

10つ星の評価があればいいのに!とまで言っている人もいます。僕も全く同感!こんなに凄い歴史的なCDがどうして絶版になってしまっているのだろう?時期的にもクリスマスソングを聴きたくなりますよね。12月になると。

「文章は形容詞から腐る」と言ったのは開口健だが、「気品があり、高雅で、リッチである。淡いのに豊かである。」と怒涛の形容詞連続で至福のひと時を表現していることも多い。

昂揚、開花、躍動、豪奢、壮大、崇高・・・この瞬間。完璧な充足。決定的で完璧な瞬間。天衣無縫の極みである。

大きく、深く、高く、そして広い。洗練された繊細さと怒涛のような豪快さ。威厳に満ちたその歌の世界は、広大な海のようでもあり、果てしなく広がる空のようでもある。

ジェシー・ノーマンの歌声を開口健風に表現すると、こんな感じですかね。

ノートルダム大聖堂再建のためのチャリティーアルバム「ノートルダム 聖なる音楽」このアルバムの収益は全て再建のために寄付される。

1曲目にジェシー・ノーマンが歌うアヴェ・マリアが収録され、かろうじてこの時のライブレコーディングを1曲だけだが録音で聴くことができる。

そして英文検索してみたら、、、あるところには有るものですね。貴重な映像の記録がYoutubeにありました。

クリスマスコンサート at ノートルダム with ジェシー・ノーマン

映像はテレビ放送もされているし、確かレーザーディスクでも発売されていたはずです。録音も映像も記録には残っているので、復刻盤として是非とも発売してほしいです。

ジェシー・ノーマンよ、永遠なれ!

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