HARBETH HL Compact

2019年1月18日

Harbeth HL Compact

以前はオーディオの泥沼にハマり、電線病にも罹患していましたが、今は病気も治り?オーディオ機材を逆にダウンサイジング。愛用のスピーカー最初期型HARBETH HL Compactで聴いている音楽の事なども、少しずつ書いていこうと思います。

HARBETH HL Compact

HARBETH HL Compactは素晴らしいスピーカーです。ジャンルを問わず、どんな音楽でも素敵な音を奏でてくれます。オーディオ機材の良し悪しは、必ずしも金額に比例しない事を教えてくれます。特性重視の「音」ではなく開放的で楽しい「音楽」を奏でるスピーカーなのです。

明るい曲は明るく、楽しい曲はより楽しく。作曲家や演奏家の情熱や音楽に込めた想いを聴き手にそのまま伝える。どんなジャンルの音楽を聴いても、この当たり前のことを多彩な表現力で聴かせてくれるスピーカーは、そう多くは有りません。

初代HARBETH HL Compact

MADE IN ENGLAND。創業者ダドリー・ハーウッドが高齢の為、アラン・ショーに引き継いでからの渾身の処女作。1987年より発売。初期型のツイーターは仏AUDAX製。音は良いが製品ムラがあるために、ユニットを測定し特性が揃ったペアにしてマッチングを取る拘りようでした。

現在ではどのようなアフターサービスが提供されているのか分かりませんが、当時は万一ユニットが故障して交換が必要になったときには、シリアルナンバーで特性を管理しているので、シリアルナンバーをハーベス社に伝えれば、最も特性の近いユニットに交換してくれる、とのことでした。

当時はオーディオ雑誌で絶賛され、憧れること10年ほど。仕事やほかの趣味もあり、憧れが憧れのまま手に入れることなく時が過ぎていました。その当時に使っていたスピーカーはダイヤトーンDS500でした。就職して10年程の月日が経ち貯金もそこそこ出来て、今なら買える!と決意してHARBETH HL Compactを買ったときの嬉しさ。自宅で初めてこのスピーカーで音楽を聴いたときの喜びは、今でも鮮明に記憶しています。

実は本当の事を白状しますが、純正スタンドにセッティングして自宅で初めて聴いたときは、音像が締まらず広がりすぎて、あまりいい音と言える状態ではありませんでした。音色や表現力は流石だなと感心しましたけれど。

オーディオ・マニア

初代HARBETH HL Compactは純正スタンドがあまり出来が良くなかった。当時の輸入元がハーベス社の許可の元に、日本で作っていたスタンドだったんです。スタンドそのものは木目もスピーカー本体と揃ったものでした。素材も悪くない。スタンドの天板と底板のそれぞれの角に4か所ずつ、合計8か所の小さな金属製のピンが、音像が締まらない原因だったんです。スタンドそのものが悪いと言うより、スタンドのピン、このピンだけが音の仕上げに悪さをしていたのです。

金属製のピンを外し、オーディオマニアお決まりのチューニング・グッズをあれやこれやと試します。真鍮製の円錐で3点支持。銅やら真鍮やらのスペーサーを敷いてみる。ホームセンターで桜やスルプス等の素材の異なる正四角錐を底板と床の間に敷いてみる・・・etc,etc・・・

スピーカーケーブルを変える。アンプを変える。その都に音が明確に変わり、その変化と自分好みの音楽に仕上げていく過程が面白かった。

自然体で肩肘張ることなく、楽しく音楽を聴かせてくれるHARBETH HL Compact。しかし、僕をオーディオマニアの泥沼に引きずり込んだのも、またHARBETH HL Compactだったのです。

特性至上主義、音場感至上主義の時代には「箱鳴り」だの酷評されてしまったこともあった。安もの扱い、格下扱いされたこともある。スピーカーの後方に3mの空間を確保した試聴室で鳴らした数百万円也のハイエンドスピーカー。音場の形成は流石だなと感じたけれど「それがどうしたの?」といった感想を持った。音楽が伝わってこない。薄味で何か他人行儀にしか聴こえない。エモーショナルな心を揺さぶるような感動がない。ハーベス初代HLコンパクトは最小限の部屋と大げさにならないシステムで、心に沁みる音楽を奏でてくれるのです。

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