スポーク長計算サイト
手組みホイールのスポーク長を算出する
完組みホイール全盛となった今でも、少ないシェアながらも手組みホイールの需要や要望が無くなることはありません。
軽さや剛性、加速性能や空気抵抗などは完組みホイールに分があります。
しかし乗り心地の良さに繋がる優しいしなやかさがあったり、ハブ、スポーク、リムとホイールそれぞれの部品を好みで選び、用途や目的に沿った自分好みのホイールに仕立てる、オーダーメイド的な魅力が手組みホイールにはあるのです。
手組みホイールに挑戦する場合、必要になる工具の準備もありますが、スポーク長の算出が難関となります。
スポーク数やラジアルか6本組かなどの編み方だけではなく、リムの内径や肉厚、ハブのフランジ径(正確にはスポーク穴のPCD)やフランジ間の寸法などによって、適切なスポークの長さが変わってきます。
千差万別な手組みホイールのスポーク長を計算できる、便利なサイトを紹介します。
日本語のスポーク長計算サイト
先ずは日本語で理解しやすく操作も簡単な、代表的なスポーク長計算サイトを2つ紹介します。
スポーク長計算器(鬼) – 組まないか
ちょっとふざけた名前ですが、分かりやすくて操作も簡単。オンライン上で算出できて、手軽でお勧めできるスポーク長計算サイトです。
スポーク数は10本から偶数単位で選択、10H~40Hまで。
組み方はラジアル、ヨンロク組(フリー側2クロス反フリー側3クロス)、8本組(4クロス)、6本組(3クロス)、4本組(2クロス)、2本組(1クロス)から選択。
リムのERD、ハブフランジ左右のPCD、左右のハブ中心~フランジ間の寸法を入力すれば、後は自動で適正スポーク長を自動計算。
ハブのスポーク穴径は特殊な場合を除き変更の必要はありません。
理解しやすく、分かりやすいサイトで簡単に操作出来る。
オフセットリムには対応できないことと、寸法が公表されていないハブではセンター(中央)を計らなければならないのが難点。
手軽に計算するのには最もお勧めです。
スポーク長計算器|自転車探検
ERDやPCDなどの用語解説、測定方法も解説されていて丁寧。手組みホイールを学びながらスポーク長を計算できるサイト。
こちらはオフセットリムにも対応。ロックナット~フランジ間距離を入力するので、寸法が公表されていないハブでも実測値を入力すればよいので使い勝手が良いです。
スポークの組み方は日本式の6本組等ではなく、海外式の2クロス等での入力なので注意が必要です。
ラジアル組 | 0クロス |
2本組 | 1クロス |
4本組 | 2クロス |
6本組 | 3クロス |
8本組 | 4クロス |
手組みホイールの用語や基本を学びながらスポーク長も計算できるお勧めのサイトです。
Spokes Calculator
海外のスポーク長計算サイト。『Spoke Calculator』で検索すると、他にもさまざま出てきますが代表的なサイトを5つ紹介。
Sapim Spoke Calculator
CX-RAYで有名なスポークメーカー、Sapimのオンラインスポーク長計算器。
寸法が公表されていないハブ、特に左右で形状の異なるディスクハブやリアハブのセンターを正確に測るのが意外と難しく誤差が出やすいです。
Sapimのオンライン・スポークカリキュレーターは、ハブのロックナット~フランジ間の寸法を入力すれば良いという特徴があります。
これが非常に使い勝手が良いと感じる人も多いはず。
但しオフセットリムには非対応。
DT Swiss Spoke Calculator
スポーク、リム、ハブ、完組みホイールも製品にラインナップするホイールの総合メーカーDT。
DT製リムはモデルの選択で自動的にERDが入力されます。DT製ハブならこちらもモデルを選択すれば諸寸法が自動的に入力されます。
ERDやPCDを任意で入力すれば、DT製以外のハブやリムを使う場合でもスポーク長を計算できます。
メールアドレスの入力とパスワード設定項目がありますが、ユーザー登録不要で利用も可能。
Anonymous use欄のI have read, understand and agree to the conditions of useにチェックを入れて、CONTINUE WITHOUT ACCOUNTをクリックすればユーザー登録不要で利用可能です。
Pro Wheel Builder.com
英語版海外サイトのオンライン・スポーク長計算器。図があるので分かりやすいです。
こちらもロックナット~フランジ間の寸法を入力する方式。オフセットリムには非対応。
リムやハブのメーカーを選択可能。
BERD Spoke Calculator
リム、ハブ、スポーク、ニップルの重量を入力すれば、組み上がったホイールの重量まで計算できるオンライン・スポーク長カリキュレーター。
オフセットリムにも対応。
Harris Cyclery Spoke Calculator
エクセル表をダウンロードして利用する方式。WEB上でオンラインで計算する他のカリキュレーターとは異なり、データを保存できるメリットがあります。
オフセットリムにも対応。
まとめ
計算で出されたスポーク長が1~2mmサイトによって長さが異なってくる場合があります。
複数のサイトで算出して、信頼できそうだなと思えるサイトや数値を利用すると良いでしょう。
※特にERDやハブの諸寸法がメーカーで公表されていない、実測値で自分で測らないといけない場合に誤差が生じやすいです。
リムのERDの測り方がメーカーによって若干異なり、ここで誤差が生じる場合もあります。
ERDが公表されていないリムを使って組む場合、実測する方法もありますが、『メーカー名 製品名 ERD』で検索するとヒットすることも少なくありません。
検索で行き当たったERDを鵜呑みにしないで、実測値と照らし合わせてみることも必要かもしれません。
リムブレーキ・クロス組みなら前後イタリアン。ディスクブレーキならフロントは逆イタリアン、リアはJIS組みがお勧めです。
アルミニップルの使用例が増え、スポーク本数が少なくなりテンションも昔と比較して上昇傾向。ニップル回しは2面でニップルを掴むタイプよりも、4面でニップルを掴むタイプのニップル回しがナメにくいのでお勧めです。
ガタの大きい2面保持型ニップル回しでスポークテンション上がってくると、間違いなくニップルの角をナメてしまいます。
精度の高い4面保持型ニップルレンチを使いましょう。
PARKTOOL SW-40はDTに代表される2面幅3.2mmニップル用
Ice Toolzのニップル回しは2面幅3.45mmで3.4mmJIS#14ニップル用。
PARKTOOL SW-42も国産#14ニップル用の4面保持型
必ずニップルに合ったサイズのニップル回しを使うようにしてください。
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