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長岡鉄男推薦盤をCDで紹介してみる。

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長岡鉄男の外盤A級セレクション

長岡鉄男の外盤A級セレクションで紹介されたアナログレコード。音質も音場の展開も素晴らしく、優秀録音盤が目白押し。
しかしアナログレコードで手に入れるとなると今となっては入手難易度が高すぎるので、ここではCD(一部SACDハイブリッド)で紹介しようと思う。

デジタル化されても優秀録音盤であることに変わりはありません。

長岡鉄男の外盤A級セレクション

長岡鉄男の外盤A級セレクションで紹介された優秀録音盤を中心に、レコード漫談やレコードえんま帳などから氏の推薦盤をレーベル別又は演奏家別に分類し直してピックアップ。

マイナーレーベルの優秀録音盤を世に知らしめた長岡鉄男氏の功績は大きい。
しかし今となっては入手難なレコードやCD化されていても入手難ソフトが大半なのは残念。
愛好家の間で氏が触れていないマトリックスの違いや、プレス生産国による音質差が語られ始めたのは後のことだったように記憶している。

※長岡鉄男のレコードえんま帳で紹介されているソフトはCDも多いです。

仏harmonia mundi

独ハルモニアムンディもあるが録音の特徴は別物。カッチリクッキリした独盤もSN感は良いが空間表現や音場感は仏がより優れている。
長岡鉄男の著書で触れられてはいないが、ハルモニアムンディUSA収録仏盤も良い。

鳥の歌/クレマン・ジャヌカン・アンサンブル

長岡鉄男の外盤A級セレクション1巻P194

「千変万化の舌の魔術は芸術性の高い絶品。録音も超A級」「声が力強く、鮮明で、透明で、艶がある」「スタジオ録音でエコーは少なめだが音場は3次元的にリアル」

古楽幻想アラブ・アンダルシアの音楽/グレゴリオ・パニアグア

長岡鉄男の外盤A級セレクション1巻P40

「録音は超A級、鮮度抜群、ベール感皆無で生そのものの瑞々しさ」

BIS

ラ・スパーニャ/グレゴリオ・パニアグア

長岡鉄男の外盤A級セレクション1巻P38

「録音は超A級。FレンジDレンジ共に広大。ハイエンドの伸びはスペアナで見ても爽快に伸びきっていて歪感ゼロ。音場も広大で言うこと無し」

パニアグアの楽曲はレーベルが違っても録音の良さは変わらない。

MERCURY LIVING PRESENCE

ウィルマー・コザート&ロバート・ファイン夫妻が記録した歴史的な名録音。マーキュリー・リヴィング・プレゼンス数々の優秀録音は録音年代が古くてもマスターテープの劣化が無く、CD化デジタル化されたのちも優秀録音盤目白押し。

基本的には英DECCA同様に無指向性マイク3本で収録し、リミッターやコンプレッサーを介さないピュアな鮮度感や実在感と音場感が信条。

チャイコフスキー大序曲1812年/ドラティ指揮・ミネアポリス管弦楽団、ロンドン交響楽団

長岡鉄男のレコードえんま帳下巻P89~

「20Hz~20kHzを完全にカバーしており、スペアナを見てもぎょっとするほどの超ワイドレンジサウンド。うっかりするとスピーカーがぶっ飛んでしまう。この手のものではテラークが有名だが、マーキュリー盤も勝るとも劣らない。音楽性では上回っている」

今更語るまでも無く『1812年』は(空砲だが)大砲の実射音が入っている。
1958年の録音とは思えない鮮度感と色彩感。20~20kHzとCDのダイナミックレンジをフルに使い切る、この高音質は流石マーキュリー・リヴィング・プレゼンス。
テラークの1812年に録音は勝るとも劣らない。演奏はこちらが上かな。
ルビジウムクロックカッティングのADD。

サティ/パラード/ドラティ指揮・ロンドン交響楽団

長岡鉄男のレコードえんま帳下巻P89~

「日常的な音を取り言えた音のキューピズム。マンガというか、タイプも拳銃も実にリアル。全体に音像は小さく、3次元的に定位。目に見えるような録音」

著者 :
マーキュリー・ミュージックエンタテインメント
発売日 :
セルゲイ・ディアギレフ主宰するバレエ団のために1916年にサティが作曲したバレエ組曲『パラード』台本はジャン・コクトー、舞台美術と衣裳がピカソ。
バラードではなく仏語のパラード(Parade)はパレードの意。見世物小屋で芸人が客寄せをする設定。ピストル、鞭、サイレン、飛行機、タイプライター、瓶を叩く音などが、銅鑼や大太鼓小太鼓、トライアングル等様々なパーカッションに混じって効果音として使われている。
この効果音がオーディオチェック用として最適で、前後の奥行きや高さを伴った音場に効果音が広く3次元に散りばめられる。
音楽としても面白く楽しい曲。録音もマーキュリー・リヴィング・プレゼンスならではの高音質優秀録音CD。
ロンドン交響楽団による演奏で録音は1965年のADD。

TELARC

シンフォニック・スタートレック/カンゼル指揮・シンシナティポップスオーケストラ

長岡鉄男のレコードえんま帳下巻P118

「CDの16bitをめいっぱい使っている。40Hzと125hzはスケールアウトしており、こんなめちゃくちゃな録音は初めてお目にかかった」

CDジャケットには「可聴下周波数5Hzからのハイレベルなデジタル効果音が入っています。スピーカーを破壊させないために、アンプのレベル設定に十分ご注意下さい」と注意書きがある危険極まりないCD。

著者 :
Telarc
発売日 : 2007-03-30

春の祭典/マゼール指揮・クリーブランド管弦楽団

長岡鉄男のレコード漫談P38

「収録用3本マイクは最もシンプルなミキシングだけ。サウンドストリームのデジタル録音システムに直行。あいだにイコライザーやエコーマシンなどはいっさい入っていない。厚みとエネルギー感が桁違い。他の全てのハルサイは捨ててしまってもいい」

Reference Recordings

嶋譲氏が20世紀を代表するレコーディングエンジニアTOP3の1人に挙げている、リファレンスレコーディングスの録音エンジニアでもあり、スペクトラルのチーフエンジニアでもあるキース・O・ジョンソン博士が主催するレーベル。
その全てが優秀録音盤でもある。

アーノルド序曲集/マルコム・アーノルド指揮、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団

長岡鉄男のレコードえんま帳下巻P15

20kHzがこれだけハイレベルで入っているCDは他にはない。シンバルを中心としたパーカッションの倍音だが、聴いてみると変わった音ではない」

DÄFOS

長岡鉄男の外盤A級セレクション2巻P188~

「迫力と言うより圧力と言った方が良いような物凄いエネルギー。音像、音場も3次元的にリアルでホールの広さ、奥行きの深さ、天井の高さが良く出る」

著者 :
Rykodisc
発売日 :

英DECCA

DECCA TREEによる収録でステレオ録音初期から3次元音場と解像度や実在感を両立した歴史に残る優秀録音。
収録する音楽ホールにもこだわりを持ち、観客が入ってライブ演奏で音が良いホールと無観客で録音に適したホールの違いを1950年代当時から気が付いていた。

ストラヴィンスキー・ペトルーシュカ/アンセルメ指揮・スイスロマンド管弦楽団

長岡鉄男のレコード漫談P191~

「録音はペトルーシュカ9枚の中で最も壮絶でダイナミック。情報量が多く音場も広い。壮絶無比で最新録音盤が逆立ちしても敵わないこと請け合い。スペアナを見ても物凄い録音だと分かる」

ARCHIV PRODUKTION

J.S.バッハ・マタイ受難曲1958年版/カール・リヒター指揮

長岡鉄男の外盤A級セレクション2巻P26

「リヒターには’79年録音盤もあるが、演奏録音共に’58年盤に劣る。58年盤は数あるマタイ受難曲の中でもベスト3に入る」

宇野功芳も「リヒター58年盤とメンゲルベルク盤の2枚があれば他はいらない」と言っている。メンゲルベルグ盤は1939年のライブ録音。録音が古く個人的にはマニア向きだと思う。

リヒターのバッハは他にも名演奏の定番の名盤ばかり。

RCA LIVING STEREO

サン・サーンス交響曲第3番オルガン/ミンシュ指揮・ボストン交響楽団

録音は1956年。長岡鉄男のレコードえんま帳下巻P227~

「非常に鮮度が高く、けたましい。マイクにぶつかってくるような録音。シンバルやトライアングルは立ち上がりが鋭く力感があり金属そのもの。金管もめざましく開放的に鳴りまくる」

1956年、1959年の録音。60年以上前の音源とは思えない録音の良さとデジタル・リマスターの優秀さ。演奏を含めて全てに良い仕事をしている。
RCA Living Stereoエンジニアの優秀さが分かる。現在に於いてもこれを凌ぐ演奏はなかなか無い。

僕自身はSACDハイブリッド輸入盤のCD層、SACD層それぞれで試聴。

芸能山城組

AKIRA

長岡鉄男のレコードえんま帳上巻P70

「音場についてはデビュー作の恐山を更に拡大。録音はかなり特徴あるもので、カッティングレベルは一般のCDより10dbくらい高い。CDの限界に挑戦したようなカッティングだ」

恐山

長岡鉄男のレコード漫談P60~

「音場は広大で奥行きは10mくらいはある。上下も出る。空間芸術の極致」

是非大音量で再生、とお勧めしたいところですがご近所に音が漏れると、警察に通報されるか怪しげな集会が行われていると誤解を招き、ご近所付き合いの悪化を招くので注意が必要w

合唱のためのシアターピース/柴田南雄

長岡鉄男のレコードえんま帳下巻P127

「情報量極大、音像極小、音場極大、移動感も見事。スピーカー2本でサラウンドが実現する」

驚愕!驚き!びっくり!出来ることでは芸能山城組と双璧。
又は失礼を承知で例えれば日本のグレゴリオ・パニアグア。日本民謡や祭祀芸能を題材に再構築した革新と創造。
ステージ上を移動しながら、時に客席の通路を歩きながら語り唄う。音場の奥行き、広大さが凄い優秀録音CD。
公式サイトで試聴可能だが映像で見る方が柴田南雄の舞台芸能を理解しやすい。
https://s.jtcf.jp/item.php?id=VZCC-91

チャイコフスキー交響曲第6番「悲愴」/朝比奈隆指揮・大阪フィル

長岡鉄男のレコードえんま帳下巻P172

「ライブ録音なのでマイク乱立のマルチマイク録音ではない。柔らかく厚みのある録音で音場感も良い」

長岡鉄男の推薦するオーディオ機材や自作スピーカーに影響を受けることはありませんでした。
しかし、氏のレコード録音評は的確でアナログレコードは長岡鉄男推薦盤というだけでプレミア価格になり入手難になるのも納得です。

CDなら比較的入手も容易で、中古盤なら尚更手ごろな価格で購入可能。

「3次元に展開する音場」「音像極小」「鮮度抜群」「情報量極大」等々を自身のオーディオ機材で確かめてみてください。

オーディオ機器のDレンジやFレンジのスペックは容器の容量に過ぎない。容器いっぱいに美味しい料理が盛り付けられているか、はたまた少量しか盛られていないかは録音次第、ソフト次第です。

ラウドネスウォー、海苔音源が不幸にも普及してしまい、音楽のダイナミズムが失われてしまった。
PCによる編集やマスタリングは手軽に低コストなメリットに反して、コンプやらリミッターやらピッチ修正やらで音場感やリアリティが失われた。デジタルPC編集はSNに貢献している程度だろうか。
ここに挙げた音楽ソフトの録音は、古いもので1955年。現在比較しても古いどころか優秀録音盤としての価値は、より一層際立っています。

技術は進歩しているはずなのに、音楽ソフトのクオリティが退化しているってどういうことよ?

オーディオ機材のチェック用比較試聴用としてもお勧めなソフトです。スピーカーによる違いは言うまでもなく、アンプやケーブルによる変化もわかり易いソフトばかり。

是非愛聴盤に追加すると共に、様々なオーディオ機材で聴き比べてみてください。

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