TIMEペダル分解とグリスアップ

2024年1月4日

Timeペダルのメンテナンス

軽量で膝に優しい、スタックハイトが低い。他社にない独創的なフローティング機構から「TIMEかそれ以外か」とまで言われているTIMEペダル。

愛用者も多いのですが、短所も少なくありません。

歩くとクリートの摩耗が早すぎる。

個体差がある。新品の時点でシャフトの回転に個体差がある例が少なからずある。

使っていると回転は軽くなるがガタが出る場合と、逆に回転が渋く固くなる場合がある。
左右のペダルで回転の違い、差が出る場合が多い。

元々軽量なうえペダル後方のバネ部も軽い。前後重量配分の差が少ないのでつま先側が上を向きにくく、回転が渋くなってしまうとクリートキャッチしにくくなる。

工業製品としての完成度や耐久性、初心者からエキスパートまで使える普遍性はシマノ製ビンディングペダルが他を圧倒していると思います。

TIMEペダルを3ペア長年愛用しています。回転が重く固くなることはありませんでしたが、新品時と比較して回転は軽くなりましたが小さなガタが発生。回転の左右差や個体差はそれなりに確認出来ている現状です。

そこでTIMEペダルの構造を確認すべく、分解とグリスアップをしてみることを決意!

ググッてみるとシャフトを外す専用工具を自作したりと、プロショップもユーザーも各自工夫を重ねつつ苦労をしている様子。

原則メンテナンスフリーで分解や修理はメーカーや正規輸入代理店で行うTIMEペダル。

TIMEペダルの分解はメーカー保証対象外となります。自己責任で行ってください。

TIMEペダル分解の準備と手順

本来は代理店送りとなり修理対応、分解やメンテナンスに専用の特殊工具を必要とするTIMEペダル。

ペダルシャフトを抜いて分解するには、本来市販されていない専用工具を必要とします。

ストラップレンチとウォーターポンププライヤー

しかし、、、コレかウォーターポンププライヤーがあればシャフトを外して分解することが可能です。

ストラップレンチ、ベルトレンチ

ベルトレンチ又はストラップレンチと呼ばれる工具。

ウォーターポンププライヤーで外すことも可能ですが、ベルトレンチを使用すれば傷が残ることもありません。

3ペアのTIMEペダルを分解してみたところ、樹脂製のベアリングカバーの緩めやすさにはかなりの差があります。

ストラップレンチで簡単に外れる場合と、ウェスを噛ませたウォーターポンププライヤーで力いっぱい回してようやく外せたケースがありました。

TIMEペダルシャフト

ベアリングカバーの矢印の指定は締め付け方向です。緩めて外す場合は矢印と逆方向に回します。

ペダルシャフトのネジ山同様に左右で逆方向になっています。

ウォーターポンププライヤーを使うとウェスを噛ませてもペダル(ベアリングカバー)に傷が残ります。
この点に於いても自己責任で作業を進めてください。

追加情報

分解とグリスアップを終え、後から気がついたのですが、、、

ペダルシャフト根元のベアリングカバーの外径は27.0mm。

ミノウラ・カメラマウント又はスペースマウントを使って、薄いゴムを挟んでガッチリとクランプ出来る!

他のマウントの類と異なる良い点は、肉厚で強度があるために強い力で締められること。ギザギザがあり滑りにくいこと、などが挙げられます。

薄いゴムを介せば傷も付きません。ゴムの厚みを選べば22~29mm径用でも28~35mm径用どちらでも使えます。

『柄』に相当する部分が無く長さが短い点を工夫さえすれば、ベアリングカバーに傷もつきません。

お勧めの方法です!

※クランプ径28.6mmステム+ゴム等では滑り止めになるギザギザが無いので上手くいきませんでした。

スポーク

ペダル本体内に圧入されているテフロンブッシュ又はニードルベアリングを引っ張って取り外すのに使います。

スポーク

引っ張るときに力を入れやすいように曲げ加工をしておくと良いです。

余っていたDTスポークを使用しましたが、200mm程度以上の長さがあればスポークは何でも良いです。

ペダル本体内部は黒色のペダルシャフト中央部と同じように緩やかなテーパーで徐々に細くなり、その奥にクリーム色のテフロンスリーブでシャフトを支えています。

内部にはグリスがたっぷり残っていました。

Timeペダル本体内部

スリーブではなくニードルベアリングが付いているTIMEペダルもあります。グレードやモデルによってではなくて、ロットによりスリーブだったりニードルベアリングだったりするようです。

スポークの頭を引っ掛けて引っ張って、スリーブを抜き取り外します。

スリーブとシャフトとの勘合は敢えて若干のガタ=クリアランスを取っています。

ペダル本体内部はテーパー部⇒スリーブが圧入される内径が同じ部分⇒その奥にシャフト先端よりも若干太い穴が続いています。

ノギスで寸法を計ってみたところ、スリーブの横幅は10mm、ペダル本体内部スリーブ圧入部分は約13mmと3mm程長かった。

ペダルシャフト先端の黒い部分が約1mm程度の長さで、ペダル本体奥の最も細い部分と若干のクリアランスを保って差し込まれている構造。

TIMEペダル内部構造の考察

ベアリングがシャフトの付け根側1か所にしか使われていない簡素な構造。

ベアリングもスリーブも特殊な専用サイズではなくて一般的な工業規格品。

工作精度や組立制度を敢えて許容していると推測される。ガタを残しているし、スリーブの圧入は『適当な丁度良い位置』に調整して組み立てる必要がある。
そのためにスリーブとシャフトの間に、ワッシャが0~2枚入っている個体と入っていない個体とがある。

ペダルは高速回転するような部品ではないので、こんな構造でも使用上は問題ないとは言え、工業製品としてかなり簡素だし簡略化した構造と言えます。

それならばユーザーが手軽にグリスアップ出来ると良いのに、、、と感じるのは僕だけでしょうか。

ベアリング

6801 内径12mm×外径21mm×幅5mm

HK0810 内径8mm×外径12mm×幅10mm

スリーブと同じ寸法のローラーベアリング

HK0810の代わりにMR128ミニュチュアベアリング内径8mm×外径12mm×幅3.5mmを片側3個連結して使用することも可能

後に説明しますがMR128を使い圧入を完璧な適正位置にすれば、TIMEペダル構造上不可避の”僅かなガタ”を取ることができます。

Uxcellは2004年に中国香港で創業したインターネット通販サイト。製造メーカーではありません。

香港本社直販サイトもありますがUxcell JapanではAmazon、楽天市場、Yahooショッピングなどで出品者として通信販売の事業展開をしている会社です。

ベアリングはNTNやNSKなど日本製に信頼をおいています。中国製は正直言って信頼していなかったのですが、以前と比べて品質が向上しているとの話もあり、Amazonを始め通販で入手し易いこともあって人柱になることを決心しました。

記事が長くなるので今回はここまで。Part2に続きます。