UCIが2024年からブラケット内向きを規制

2023年12月16日

極端な内向きブラケットが2024年に規制へ 取り付けガイドライン遵守は2025年に義務化

これは単なる規制ではない。CPAが内向きブレーキレバー規制を支持

CPA(Cyclistes Professionnels Associés、自転車競技選手の権利を守る国際的非営利団体)のアダム・ハンセン氏が極端な内向きブラケットの危険性を説明。

集団内での落車の危険性だけでなく、ハンドルバーとブラケットの接点=接触面が変わってしまいハンドルバーに余計なストレスが掛かりクラックが入ったり折れる危険性がある。

実際に調査したところ、10度以上内向きにブレーキレバーをセットした場合、亀裂が入った事例も確認していると言う。

ハンドルバーの破損事例から「部品メーカーと協力の上で取り付けガイドラインを制定する」ことも納得。

ハンドルバーの損傷は最悪の場合、死亡事故にさえ繋がりかねないためUCIルールを強く支持する、とCPAアダム・ハンセン氏はインタビューに答えている。

「UCI競技規則準拠のレースに出ないから関係ない」「レースに出ないんだから自由じゃないか」

このような考えでは済まない状況に進展していきそうです。

公道での走行は、自動車や歩行者、一般の自転車との共生が必要な公共の場。

ブレーキングやハンドリングの操作性を考慮し、安全性や緊急回避性を最優先に考えるべきではないか。

そしてCPAの報告にあるように、極端な内向きブラケット組みでハンドルバーとブラケットに大きな隙間が出来てしまう事から、使用中にハンドルバーが破損してしまうと大怪我や大事故にも繋がってしまいます。

僕自身はブレーキングでのレバーの操作性、ダンシングでの引きやすさとバイクの振りやすさ、ハンドリングの操作性と安全性を空気抵抗よりも優先して、ブラケットは内向きにせずに真っ直ぐに組んでいます。

特に緊急回避などでの操作性が大きく損なわれてしまうので。

公道を走る乗り物として、何よりも安全性を優先すべきではないかと思うのです。

サドル位置のUCI競技規則も同様で、乗り物として操作性や安全性に関わる重心位置に関係しています。

人気のない早朝のサイクリングロードなど安全であると判断できる平坦路の直線では、手をブラケットの内側に絡めるフォームをとることもありますが・・・。

CyclingnewsのCPAの取材記事を読み、ロードバイクの操作性の問題だけではない。破損事故にも繋がりかねない危険性を孕んでいることを再認識。

プロ選手は毎年数台のバイクを乗り換えますが、一般サイクリストは耐久消費財としてバイクを使います。
耐久性や破損の危険性について尚のこと真剣に考える必要があるのではないでしょうか。

UCIルール制定前の現在、ブラケット内向きセッティングをしている選手やサイクリストを非難する記事ではありません。

12月18日追加情報

Cyclowiredでも記事になりました。