2022サイクルモード東京に行ってきました。前編

2022年4月4日

サイクルモード東京2022

幕張メッセから東京ビッグサイトに会場を移し3年ぶりに開催となったサイクルモード東京2022に行ってきました。

直前まで迷っていましたが、雨予報のためライド予定と天秤にかけるまでも無く行くことに決定!

コロナ禍で開催中断になる以前からの傾向ですが、出展料の高騰から出展を見合わせるメーカーが相変わらず多いのは変わらず。
出展料を値下げして多くのメーカーがブースを出展した方がユーザーにとって良いことなのに。主催者にはお願いしたいところでですが無理なことは無理なのだろうな。

画像も多く記事が長くなりそうなので、前編と後編に分けてご紹介します。

サイクルモード東京2022

サイクルモードインターナショナル2022は有明の東京ビッグサイト西3-4ホール、南3-4ホールに会場を移して開催。

20分前に会場に到着する予定で電車に乗り移動中、京葉線入ったあたりから予報通り雨が降り始めてきました。

サイクルモード東京2022

受付を済ませて開場になる10時まで並んで待ちます。既に長蛇の列!

サイクルモード東京2022

定刻通り10時に入場が始まり、いざ出陣!

ブースの並び順で整理できなくて申し訳ありませんが、気になる各出展メーカーのブースや出品をレポしていきます。

1日で全てのブースを周り説明を聞くには時間が足りないので、個人的に興味を持っているブランドや新製品などにレポートが偏ることはご容赦ください。

Panaracer AGILEST

クリンチャータイヤは既に市販され評判になっている注目の新製品Panaracer AGILEST

Panaracer AGILEST

新ETRTO規格に合わせた設計、クリンチャータイヤは早くも評判が評判を呼び話題になっている注目のタイヤです。

クリンチャーを含めAGILEST開発に当たっての基本コンセプトは、タイヤに求められることは総合性能であること。走行抵抗を減らすことは簡単。しかしグリップ(ドライやウェット、荒れた舗装など全ての走行条件に於いて)や操作性のフィーリング、接地感や乗り心地、耐久性などタイヤに求められるすべての条件をR&Dを繰り返して高めていったパナレーサー渾身の自信作となるタイヤです。

新ETRTO規格という事でタイヤの太さや適合するリム内幅が以前のタイヤとは異なってきます。しかし、それだけに留まらず特にチューブレスでは既存のタイヤ以上にビート径も新ETRTO規格に合わせて見直し、着脱の容易さやエアー漏れに関わってくるチューブレスタイヤの難しいところを可能な限り改善しているとのこと。

しかし「ホイール(リム)の方でメーカーごとに径が違うので、全てのチューブレス(レディ)ホイールに簡単にはめられる訳ではないのでご容赦を」とのこと。

新ETRTO規格準拠のホイールなら今まで以上に着脱が簡単になっていることはテスト済み。AGILESTチューブレスは今まで以上にホイールとのマッチングを考慮して開発したそうです。

チューブレス(レディ)はタイヤとホイールの相性があるので、僕は特定の決まったタイヤを使うだけ。あれこれと試すことはありませんでしたが、今後は考えを改め、Panaracer AGILESTは使ってみたくなりました。

追加情報

4月11日AGILESTチューブレスの出荷が始まりました。
週末までにはプロショップの店頭に並ぶ模様です。

IRC ASPITE PRO

このサイクルモード東京で初のお披露目となったIRC ASPITE PRO。国産タイヤもう一方の雄、注目の新製品です。

IRC ASPITE PROも新ETRTO規格に準拠して設計され、タイヤに求められる総合的な性能を見つめ直して新設計。

トレッドパターン、断面形状、進化し続けるRBCC2コンパウンドなどを盛り込んで、全く違うタイヤとして生まれ変わっています。

断面形状は極端に接地面を尖らせるような形状ではなく、ラウンド形状のセンターを平らにしてスリックにしたような形状。コーナーでバイクを倒していったときにグリップが増し、操作性に違和感が無いようなトレッドパターンになっています。

そして注目すべきは世界初!となるクリンチャータイヤでフックレスリム対応

フックレスリム対応はビードが生命線となるそうです。チューブレスタイヤを長年に渡って作り続けているIRCだからこそ可能になった技術とのこと。

ここで伺ったお話に拠ると、先ずタイヤビードはケブラーではないということです。鉄の5倍の強度があり伸びないとされるアラミド繊維ケブラーは破断まで約7%程の伸びがある。ケブラーよりもずっと伸びの少ない素材をフォーミュラPRO同様にタイヤビードに使用しているとのこと。
タイヤビードをチューブレス同様の設計と素材を採用することによって、世界初となるクリンチャータイヤでフックレスリム対応を実現!

ダイニーマは伸びが大きい(成型によって伸びない説有り)しザイロンやベクトランだろうか?矢継ぎ早に素材名を挙げれば正解を導き出せたかもしれませんが、IRCさんからは微妙に企業秘密なのでしょうか?向こうから素材名を言いませんでした。

そしてIRCから伺ったタイヤにまつわる話をもうひとつ

はめるときに固くて難儀するタイヤでも、暫く使って外すときには

「あれ!柔らかくなって着脱が楽になってる!」

タイヤあるあるですが、この理由はタイヤのビードが時間経過や空気圧、繰り返しの着脱などによって伸びたからではないということ。

IRCタイヤ
IRC中の人

先ほどケブラーは破断まで7%伸びるとご説明しましたが、経年変化やタイヤレバーでの付け外し程度のことでビードが伸びるようなことはありません!

理由はタイヤの製造工程でゴム製品のため加熱が必要。この製造工程の加熱によって作り立ての新品タイヤはカーカス全体が設計寸法より2%程度縮んでいる。

主にナイロン等の素材で出来ているカーカスが製造工程の加熱によって約2%の縮みがあるためだそうです。
ビードが伸びたりビード径が変わったことが理由ではないということです。

製造工程の加熱で2%縮んで98%サイズになっている新品タイヤ。空気圧と時間経過で設計時の寸法=100%に戻り、目出度くタイヤメーカーの設計通りの寸法になり、縮んでいた新品タイヤより着脱が容易になる理由であるとのことです。

くれぐれも「ビードが伸びたからではない」ことを強調していました。

4月20日追記:新型ASPITE PROの出荷が始まりました。新旧ASPITE PROの見分け方のポイント。

新型はロゴの書体が細く変わっています。

PIRELLI P ZERO

高性能且つバランスの取れた特性と気持ちの良いライドフィールで定評のあるPIRELLI。ハッチンソン製OEMであることは旧知の事実でありますが、新製品P ZERO RACE 4Sがイタリア工場生産になったことで、ちょっとした題となりました。

寒冷地でのグリップも考慮した4シーズン用。最軽量ではありませんがウェットグリップも向上させ、オールラウンドに高性能を目指したP ZERO RACE 4S

単に生産工場を移したというだけではなく、コンパウンドから全ての設計と素材を見直した新製品であるとのこと。

徐々に生産国をイタリアに順次移していくそうです。

推測に過ぎませんがPIRELLIと同じくハッチンソン製OEMであるMAVICが、生産工場のキャパオーバーからタイヤの生産を一時中止したことと関連があるのかもしれません。

Vittoria

ロードバイク向けのタイヤに目新しい新製品はありませんでしたが、好きなタイヤメーカーのひとつでもあるVittoria。

グラベルやMTBタイヤにも力を入れており、トラック競技用タイヤやチューブラータイヤを始め、様々なラインナップを誇る総合的なタイヤメーカーです。

売れ筋のタイヤしか作らないという訳ではなく、スポーツバイク全てを網羅する老舗メーカーの姿勢には好感が持てますね。

そしてミシュランのロードタイヤにも新製品が出品されたようですが、完全に記憶から消えていて会場でチェックするのを忘れておりました。

ELITE FLY BOTTLE

本体素材がとても柔らかく中身の飲み物を押し出しやすくて、とても使いやすいお勧めのボトル、ELITE FLY Bottle。

保冷保温機能が必要無ければ、ホント柔らかくて使いやすく飲みやすいのでお勧めです。

オーストリッチ

Made in Japanを貫く確かな物作り。輪行袋やバッグ類で定評のあるオーストリッチ。

オーストリッチ・イージーパックmini-X。既存のスマートイージーパック(7L)とは異なる新製品です。

容量は5L。先端を細身に仕上げ、ペダリングで脚に当たらないことが最大の特徴。

カラーバリエーション豊富なPOTARIフロントバッグも、ブースでは全色目立つディスプレイがされておりました。

ちょっと一服

画像中心にご紹介しながら一休み・・・

DE ROSA SK

DE ROSA SK

ド派手な塗装ですね~

栗村修さんオンステージのトークショー。

幾重にも人だかりが出来ていました。人気ありますね~

テレビ大阪(たぶん)の収録撮影シーンにも遭遇

撮影シーンを撮影することは許可を得た上で撮影しています。

日本語が怪しいのですが「撮影」の単語を何度も使ってみたかっただけです。

関東では放送されないのかしら?YouTubeで流したりしないかな~。聞き忘れてしまいました。

TOEI東叡社のビンテージ

東叡TOEIビンテージ車

Selle SMP,selle ITALIA

セッティングが決まれば、使った人でお尻が痛いという話が出てこない定番サドルselle SMP。そして老舗サドルメーカーselle ITALIA

僕自身はサドル上で重心移動を多用するために、座面がフラット形状のselle ITALIAフライトを愛用しています。

Muc-off

ブースに常に人だかりができていたMac-off。Team SKYが使っていたことで日本国内に展開が始まって直ぐ注目は集めていましたが、認知度上がりもシェアも広がってきている印象。

AZ

AZはチェーンルブのサンプルB1-003のドライタイプを無料で配っていました。

Kabuto

日本人の頭の形に合った形状。豊富なラインナップと安定の品質で定評のあるKabutoのヘルメット。

もうじき発売予定の新製品AERO-R2のサイズを確認するために試着してきました。

頭囲の形状やサイズ感は既存のKabutoヘルメットと同じ、XS/S=54~56cm,S/M=55~58cm,L/XL=59~61cmとFLAIR等と寸法と形状は全く同一でした。被った感じも形状は全く同じ、説明を聞いて確認済みです。

AERO-R2は発表当初から購入予定なので、期待していたし発売が待ち遠しいです。

追記※発売時期が遅れ、夏以降になったようです。

カルノパワー

カルノパワーで限界突破!会場で愛想を振りまいていたカルノパワーのマスコットに癒されたところで後編に続きます。