2022サイクルモード東京に行ってきました。後編

2022年4月5日

有明東京ビッグサイトで開催されたサイクルモード東京2022に行ってきました。

画像も多く記事が長くなるので前編後編の2記事に分けてレポしています。

サイクルモード東京2022

それでは第2幕となるサイクルモード東京2022後編をお送り致します。

全ての出展ブース、全ての製品をチェックすることは出来ませんでしたが、前編で紹介しきれなかった気になるアイテムを中心に紹介します。

シマノ

言わずと知れたコンポーネントメーカーの雄シマノのブース

サイクルモード東京2022シマノブース

R9200新型デュラエースを前面に押し出しています。

R8100アルテグラと共に発売済みとは言え、ショー会場では期待の新製品と言えるでしょう。

12速用ジュニアギヤ=ジュニア用カセットスプロケットの発売予定はあるそうです。しかし、その他の歯数バリエーションを増やすことにはあまり積極的では無さそうでした。

ラインナップが刷新されたデュラエース&アルテグラのホイール

シマノ・デュラエース&アルテグラホイール

個人的にはホイール専業メーカーと肩を並べる、魅力のあるホイールに仕上がってきた印象を受けます。

デュラエース&アルテグラのコンポーネントばかりに目が奪われがちですが、シマノのホイールも要チェックですね。

シマノのブースではR9200系デュラエースがアッセンブルされているANCHOR RP9も展示されていました。

沢田時選手と徳田優選手のトークショーも行われていました。

手前は沢田時選手の乗っているANCHOR RP9の実車。市販品と異なるのはトップチューブに貼られた日本国旗と選手名のステッカーだけ。なのに選手ならではのポジションと併せてオーラを感じるのは何故なんだろうだぜ。

沢田時選手のクランクは54×40Tのギヤがセットされ、クランク長は170mm。
MTBやシクロクロスでの全日本選手権覇者でもある沢田時選手。
オフロード走行で育まれた長いクランクを使わなくてもトルクで踏むペダリングができること。
そして上死点の通過=足さばきを重視して長いクランクを使う必要性を感じないと仰っていました。

「172.5mmを使いこなさないとヨーロッパで通用しない」と言っている新城幸也選手とそれぞれ考え方の違いがあります。どちらが正しいというものではなく『自分にとっての正解』を固定概念や憶測に縛られずに、試行錯誤しながら試した上で導いた結論なのだと思います。

GROWTAC

ワイヤー引き=機械式ディスクブレーキキャリパーで定評のあるGROWTAC

気になったのは年内に発売予定のEQUAL PEDAL。

これは面白いアイデア商品!!

クリート固定力バネの強弱のみならず、シャフトに対して踏み面の前後位置やスタックハイト、そしてQファクターまで調整が可能!

Qファクターは1mmでも2mmでも狭くないとペダリングに違和感を感じる僕としては、シマノ・デュラエースよりもQファクターを狭くすることが可能(説明では4mm狭くなると聞いた記憶)なGROWTAC EQUAL PEDALはとても魅力的に映りました。

クリートはSPD-SL互換。

サイクルスポーツ誌2022年6月号にGROWTAC EQUAL PEDALが詳細に解説されています。

興味があれば一読をお勧めします。

GIRL’S KEIRIN

競輪関係ではガールズケイリンを前面に押し出し、普及と人気獲得に力を入れていました。

モニターでは高木真備選手のオンライントークショーが行われ、その時間帯に会場は大勢の人だかり。オンラインでその場にいる訳ではないのにですよ。

当日はその後に起こる事態を全く知らずに「やっぱりまきびちゃん人気あるな~」などと呑気にツイートしていた訳ですよ。

帰宅してからニュースを目にして驚いたのなんのって!

この日は所属する京王閣競輪場のナイター最終日であること。そして既に決まっていたサイクルモードでのオンラインイベント。

グランプリ優勝で目標を達成した時点で引退を決意していたようです。しかし引退発表が早過ぎてもいけない。

優勝報告会の開催を伸ばしサイクルモードと同日に合わせ引退発表の時間を調整することで、高木真備選手はどちらの仕事も責任を持ってやり遂げたのだと思います。

高木真備選手、競技生活お疲れ様でした。これからの新しい目標と人生に向かって頑張ってください。

PIST6

競輪関係ではPIST6のブースもガールズケイリンとは別に出展。

PIST6

千葉競輪場跡地に建設された屋内ベロドローム250m周長の板張りバンク。国際ルールに則り出場しているのは競輪選手ですが、世界基準の選手を育成することと、レーザー照明や映像を駆使した見ごたえのあるレースと演出を目的としています。

東京オリンピックのトラック競技を見に行くことは出来なかったので、1度はこの目で見てみたいと思っています。

世界選手権は観戦したことがありますが、斜度のきつい250mバンクを筋肉モリモリマンが高速で走る姿はド迫力!

東洋紡 COCOMI 心拍計を取り付け可能なアンダーウェア

GARMIN、POLAR等の心拍計(センサー)を装着可能なアンダーウェア。バンドで胸周りを締め付けることが無いためハートレートモニターの違和感が限りなく減ります。

心拍検知用の電極とセンサーが取り付けられるホックが直接アンダーウェアの胸の部分にあります。

検知用の電極は実際に触らせて貰いましたが薄く柔軟性が非常に高くて、ゴワゴワ感も無くとても良さそう。

GARMINの乳バンド比で10分の1の柔らかさと言っても過言ではない程。

ふわふわ

薄くて柔らかくて、ふわふわ~

アンダーウェアの素材自体も伸縮性が高く、要注目の製品です。

ポリエステル90%ポリウレタン10%の吸水速乾生地ですが、現在はVネックノースリーブのみの展開。

長袖と夏用メッシュ生地のアンダーウェアは現在誠意開発中。年内に発売になる予定とのことです。

PINARELLO、SPECIALIZED、ORBEA、BMC、RIDLEY

PINARELLOは試乗車の台数も多くて試乗コーナーは長蛇の列。DOGMA Fの実車は初めてこの目で見ることができました。

スペシャライズド、オルベア、リドレー、BMCはさ~っと流し見で済ませてしまいましたが、3社ともブースは人気があった印象。

サイクルモードでは試乗はしない、と個人的に決めていたのでPINARELLOに限らず試乗はしていません。

CHAPTER 2、WINSPACE、CANYON

通信販売でユーザーの手元に届く販売形態で3社共に知名度と人気を確立してきています。インターネット社会に於ける新しいメーカーと消費者の関係が出来上がりつつあるようです。
メリットとデメリットと併せ持ってはいますが…

実車を見たり触れたり試乗したり出来る機会が限られているので、3社共にブースも試乗車も大人気でした。

これらの通販メーカーは実際に購入する前に、点検や修理、調整、メンテナンスやオーバーホールまで含めて、バイクの面倒を見てくれるリアル専門店を確保してから購入を決断すべきだと思います。

ABUS

錠の専門メーカーABUS

切られにくい、壊されにくい実演を巨大な番線カッターを使ってデモンストレーション。

ABUS錠

こんなに柄の長い番線カッターは初めて見ましたよ。

実際に試してみましたがABUSのワイヤー錠はワイヤー径と比較してとても切れにくく壊されにくいことが確認出来ました。

同じワイヤー径でも他社製とは明らかな違いがありました。ムク材の錠はこの長さの番線カッターをもってしても人間の限界を超えているような・・・

値段の差は品質の差に現れるんだな~。

盗難見舞金制度があるのもメーカーの姿勢と自信の表れなのでしょう。

GARMIN

GPSサイクルコンピュータの雄GARMIN

走行ログの記録保存としてガーミンコネクトの機能や使い勝手を含めて、評価されていると言えるのだと感じています。

パワーメーター付きペダルがマイナーチェンジされ、ショーでは初お披露目となりました。

GARMINは僕も愛用していますが、ソフトウェアの細かい改善点を除けば、もう語る必要のない定番と言えるかもしれません。

Wahoo KICKER、Zwift

スマートトレーナー、ルームトレーナー関連ブース、Wahoo KICERとZwift

両社共に実演体験コーナーが大人気の様子でした。

Zwiftでは2021全日本選手権ロードレス女子エリートのタイトルホルダー、植竹海貴選手(ワイズロード)が実演。

本気印のガチで漕いでいましたよ。植竹選手、ウェスト絞れてるわ~!

JAMIS、DAVOS

グラベルロードで人気を博しているJAMISとDAVOS

JAMISレネゲードシリーズは発売当初からの人気で、相変わらず品薄状態が継続しているとか。

DAVOSは深谷産業が立ち上げた新しいブランド。知名度も人気も急上昇中の注目すべきブランドです。

JAMISはBOOST規格をいち早く採用したり、グラベルロードの展開も早く、新しい流れを取り入れるのが上手い。

早く手を出し過ぎて失敗するような印象が無くて、良いものは素早く取り入れて上手に料理している。

JAMISはマイナーだけれども、もっと評価されて良いメーカーだと思う。

JAMIS Dragonslayer S2は僕の密かな愛車でもあるのです。

Deda

ハンドルバー、ステム、シートピラー、バーテープなどに豊富なラインナップを誇るDeda

Di2バッテリーアダプターはDedaのシートピラーを使っていなくても、密かな人気商品。

27.2mm径の丸パイプのシートピラーであれば、メーカーを問わずに使用できます。DI2内装バッテリーとペアになる必需品!

エアロ形状のシートピラーでも、このDeda Di2バッテリーアダプターが使えるように内径を加工しているシートピラーがあるほどです。

スーパーゼロカーボンシートピラーは確かなサドル固定力で、僕も永年愛用しています。

1本締めタイプと比較にならない、しっかりしたサドルの固定力があるので、個人的にシートピラーは2本締めタイプがお勧め。

DMT シーズ

写真を撮り忘れてしまったのですが、DMTのシューズも説明を伺って試し履きをしてきました。

まるでソックスのような極上のフィット感の宣伝文句は伊達ではありませんでした。
足全体が包み込まれるような履き心地でありました。

ロードバイク用SPD-SL対応シーズを何種類か試させてもらいました。モデルによってソールの反り、踵のホールド感や深さ、BOAダイヤルの数によって履き心地が大きく変わります。

単純に値段やグレードで決めるのではなく、自分の好みと履き心地を照らし合わせて選ぶべきシューズだと感じました。

RITEWAYが取扱代理店だったときのDMTビンディングシューズはシマノ・ワイドタイプ並みかそれ以上に幅広だったのですが、モデルチェンジで足型も大幅に変わり、幅広だった足型がMAVICとほぼ同等の2E程度の足型に変わっていました。

Campagnolo

コンポーネント、ホイールメーカーとして、言わずと知れたカンパニョーロ。

カンパニョーロ

自分で使っていなくても、ついつい見惚れてしまうのは何故なんだろう。

2022 JAPAN CUP

暫く開催中止(オンラインは除く)となっていたジャパンカップ。

2022年は10月14日~16日に開催決定だそうです。但し海外選手の来日に関しては、現時点では未知数であるとのこと。

宇都宮ブリッツェンの選手も「今シーズン最大の目標」としてジャパンカップを挙げておりました。

EIGHT 6角レンチ

EIGHTのボールポイント・ヘックスレンチは使いやすくて耐久性も高く、本当にお勧めできる品質の高い工具です。

エイト工具

セルフメンテナンスを手掛けるならば、5mm,6mm,8mmは柄の長いロングタイプのヘックスレンチが必要になります。

シマノホローテック2左クランク、ペダルの脱着には柄の長いアーレンキーでないと適正トルクで締めることは不可能。
柄の短いアーレンキーでは「ペダルが外れな~い!」という事も頻繁に起こりえるのです。

試乗やアンケートはやらないで、説明を伺ったり質問したりとブース周りを丸1日かけて見学したサイクルモード。
それでも見逃してしまった製品や「あのとき、この質問をしておけば良かった」と反省点も少なくありませんでした。

そうは言っても、やっぱり楽しかったよサイクルモード。

来年は違う時期に開催してくれないかな~