Tour de France 大規模集団落車

2021年6月28日

【速報!】6月30日、日本時間午後10時過ぎ、現場から逃走していた観客の身柄が拘束され逮捕されました。

そして翌7月1日、ツール・ド・フランスのオーガナイザーは、大規模落車 を引き起こした観客への告訴を取り下げた。

ツール・ド・フランス第1ステージで集団落車が発生

2021ツール・ド・フランスが開幕しました。昨年も第1ステージ早々から雨による落車事故が発生しましたが、今年は第1ステージ開幕早々からいたたまれない落車事故が発生してしまいました。

最初の集団落車に巻き込まれた24分38秒遅れでゴールしたモビスターのソレルは両肘と手首を骨折。

シリル・ルモワンヌ(B&B KTM)は肋骨4本を骨折。

AG2Rは出場選手8人中7人が落車に巻き込まれる。

クリストファー・フルームも2度目の落車事故に巻き込まれ左足を打撲。14分遅れでゴールし第2ステージの出走が危ぶまれた。フルームは後にTwittterでリタイアしないことを表明。

2回の落車事故により出場選手の半数以上が巻き込まれ、3名の選手が途中リタイヤ。
負傷者リストに名を連ねた選手は21名。軽症の選手は除かれているはずなので、実際の負傷者はもっと多い。
計4名の選手が第2ステージに姿を見せず、初日でツール・ド・フランスから去ってしまうという後味の悪い結果となってしまった。

ツールよりも自分を愛するだけの人物の行為が第1ステージを台無しにしてしまった。

ツール・ド・フランス2021現地レポートby綾野真|cyclowired.jp

レースは残り2.3km地点で世界チャンピオンの証アルカンシェルを身にまとうジュリアン・アラフリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ)が渾身のアタック。逃げ切ってステージ優勝を果たした。

道幅の狭い場所での集団落車、道路が塞がれてしまったため、スペアバイクの交換も大変な状況。

https://twitter.com/JumboVismaRoad/status/1408897951984979969

観客の行動が原因による1度目の落車事故

幼稚な1人の観客の行動が多くの選手を傷つけ、ツールを壊してしまった。

ツール・ド・フランス第1ステージ大規模集団落車

トニーマルティン(ユンボ・ヴィスマ)が、走路に身を乗り出しテレビに映ろうとプラカードを掲げる心無い観客と衝突。
集団前方を固めていたユンボ・ヴィスマは、ほぼチーム全員が落車事故に巻き込まれ地面に叩きつけられてしまった。

『ALLEZ Opi-Omi』は「おじいちゃん、おばあちゃん見てる!?」の意。ALLEZ単体ではフランス語で頑張れの意味。選手への声援では非常にポピュラーな言葉ですが、このプラカードに書かれた言葉は選手へ向けられたものではありません。

場所は道幅が狭く、集団の密度も上がっている。道路に身を乗り出し、掲げたプラカードは更に走路を塞ぐ形に。
しかも最悪なのは走ってくる集団(選手)を見ていない。

ロードレースを沿道で観戦する観客の行為として、あってはならないことです。絶対に取ってはいけない行動です。

普段は一般メディアでは報道されることの無いツール・ド・フランス。しかしYahooやLivedoorでも報道される事態になってしまった。
多くの選手を巻き込んでしまった当該観客は現場から逃走。地元ランデルノー憲兵隊は当該観客を『安全または慎重さの義務への明白且つ意図的な違反』として捜索を開始。大会主催者は落車の原因となった観客を訴える意向を表明。

仏現地警察は公式facebookで現場から逃走した女性観客の目撃情報提供を呼びかけている。

当該観客を確保した後は過失傷害の罪で訴追する方針。

「この場合、刑法第222条から第20条によれば観客は最高1年の懲役と、15,000ユーロの罰金を科される可能性がある」と仏L’Equipeは報道した。

視聴者の反応

ツール・ド・フランスの集団と観客

東京五輪ロードレース観戦予定者へ向けて「走路に身を乗り出さないように」と注意を促す真っ当な意見を始め、選手をリスペクトして行動していたら等の真っ当な意見や見解が多数を占める中、、、

SNSでは段ボールにマジックで『ALLEZ Opi-Omi』と書き、大惨事となった落車事故を巻き起こした女性観客と同じポーズを取ったいいね稼ぎのネタ画像が出回ってくる始末。多くの選手が怪我をして夢や希望を奪われてしまった行為に対して、ネタにしてしまって良いのだろうか。

また、事故や落車は嫌な思いをするから嫌いと思考停止してしまったり。

そして個人的には、未熟で幼稚と思わざるを得ない意見も目に付いてしまい悲しかったです。(意見を述べた個人を非難するものではありません)

「ヒヤリ・ハットの結果故の大事故でしかなく、観客の問題はここ10年でも起こり続けています。主催者側と警察がヒヤリ・ハットの時点で取り締まることを徹底」

公道で開催される自転車ロードレース。この日の距離は197.8km。主催者や警察が観客を完全に管理しきれるものではありません。
競技場で行われるスポーツでも、観客の突然の乱入を未然に未遂で防ぐことは不可能に近い。

そもそもヒヤリ・ハットとは、重大な災害や事故には至らないものの、直結してもおかしくない一歩手前の事例の認知のことである。このような大事故を「でしかなく」と表現していることに違和感を感じずにいられない。
主催者や警察に未然の予防を呼びかけても、このような落車事故を未然に防ぐことは不可能です。

当該観客が非難されてるが本質的な発生の原因はそこではないと思った。原因は観客とレーサーが近すぎる点。しかし、観客は千差万別、応援の仕方も人それぞれ しかも現地はお祭り騒ぎと聞きます。あんな密着度が高い中で、注意喚起だけでは防げるものではない気がした。

主催者から訴えられ、警察が捜索する容疑者と言うような人を「観客は千差万別人それぞれ」としてしまって良いのだろうか。
人それぞれにも限度があります。行き過ぎた個人主義、自己チューここに極まれり。原因は他に何者でもない、1人の観客の取った行動である。

そもそも自分が目立ちたいが為の行動で選手への応援ではない。お祭り騒ぎだからと言って、何をしても良い訳ではない。楽しいとき、テンションMAXなときでも、周囲に迷惑を掛けないという最低限の人としてのモラルは守られるべきだと思います。
掲げたプラカードが道路にはみ出さない範囲内であったなら『個人の自由』の範疇であったかもしれませんけれども。

周囲や他人に危害を及ぼさない、また法やマナーやモラルが守られた中での個人の自由なのではないでしょうか。

沿道でのロードレース観戦の基本事項として『選手に避けさせない。選手の走行ラインを乱さない』をいかなる時でも意識していれば、起こらずに済んだ落車事故です。

高速で目の前を疾走する選手の集団。観戦する側も周囲の状況を把握するように努め、集中していないと危険を伴います。
自分が当事者だったら、どのような行動を取るべきか。考える必要があると思います。

こんなマイナースポーツで観客を訴えたら、それこそファンやスポンサーを失う。

論点のすり替え。事故の原因を分析した結果、該当観客の行為によるものと結論。競技場で行われるスポーツに例えれば、いきなり観客席から乱入してきた1人の身勝手な観客が選手に怪我を負わせたようなもの。

選手は避けようともしていない。選手が前を見て観客に声を出して呼びかければ防げたのでは。

密集した集団内で避ける=走行ラインの変更は不可能。映像から選手が注意を呼び掛けたかどうかは不明だが、高速化した現代のプロロードレースの速度を考えると、一般人の観客が咄嗟に避けられるものではない。ロードバイクに乗っていれば「たかが自転車」と反応が遅れる歩行者や自動車ドライバーと遭遇した経験は誰にでもあるはずです。

ツール・ド・フランスは選手にとって特別なレース。総合優勝に絡まない選手でも、年間数万kmのトレーニングをツールの区間1勝に賭けていると言ってもいい。
勝負に全てを掛けて挑んでいる選手に、交通整理まで押し付けるのには無理があり過ぎる。

この落車事故に対してツール・ド・フランス大会主催者からの見解と観客に対しての注意喚起。

沿道を埋め尽くす観客の存在はツール・ド・フランスにとって貴重で尊重すべき存在。しかしツールが成功するためには、ライダーの安全を尊重してください! 写真やテレビに映りたいがために周囲を危険にさらさないでください!

https://twitter.com/LeTour/status/1408796177777278979

ロードレースは良くも悪くも危険なスポーツである。機材が進歩しチームでより組織的で密集したプロトンを形成するようになった。レースは高速化し、そもそも競争なのだから選手達はギリギリの状態で走っている。

レースでなくともロードバイクに乗る限り、落車や事故に気を付けて(注意する気持ちだけでなくスキルを身に付けることも大切)いても、100%事故や落車を防ぐことは出来ません。

しかしゼロに近づける努力は出来る。その努力を放棄して主催者や警察に対応を求める無責任さ。沿道でツール・ド・フランスを 自転車ロードレースを観戦しているとき、どのような注意を払いどのような行動を取るべきか。
観客1人1人に問われているのです。

自由には責任が伴う。

自動車の交通事故だって、ドライバー1人1人の安全運転に対する意識が大切です。そこに目を向けずに自分以外の公(おおやけ)のみに対応を求めるのは、自由を得るために本来必要な自己責任の放棄ではないかと感じてしまいます。

ネガティブな事態が不幸にも発生してしまったときこそ、反省と改善が必要なのではないでしょうか。思考と己を見つめることを放棄して成長の意志もなく、管理者に不可能な対応を求めるのは本末転倒ではないかと思います。

公道で選手を間近で観戦できる自転車ロードレース。その迫力と興奮は他の競技では味わえないような興奮があります。
僕自身も宇都宮ジャパンカップを始め、日本国内のロードレースは現地観戦の経験があり、ロードレースを目の前で観戦する醍醐味が知っているつもり。
だからこそ、観客にもそれ相応のモラルやマナーが求められると思います。

主催者が訴えを起こし警察が捜索を始めたことで、後は逃走した当事者が法の元で厳粛に裁かれる事となりました。

東京五輪のロードレース開催を控えている今、観戦者1人1人のモラル向上を願ってやみません。

現場から逃走していた観客の身柄を確保

6月30日夜の追加情報。

【速報!】6月30日日本時間午後10時過ぎ、仏警察は現場から逃走していた大規模落車を引き起こした観客を発見、その身柄を拘束し逮捕した。

ツールの大クラッシュ、原因つくった観客逮捕 捜査筋|AFP通信

翌7月1日、ツール・ド・フランスのオーガナイザーは、大規模落車 を引き起こした観客への告訴を取り下げた。

今後2度と同様な事故が起きないよう、選手も観客も安全にレース観戦ができることを願っています。

私たちレースファンやスポーツバイクを趣味としている1人1人の心がけ次第で実現可能なことだと思います。

Opi-Omi氏の裁判

大規模集団落車を誘発し起訴された観客のフランス人の女性の公判が10月14日、仏西部ブレストの裁判所で開かれた。

判決は12月9日に言い渡される。

広告