サイクルモード来場者減少に想うこと

2024サイクルモード東京

2024年4月6日(土)~7日(日)東京ビッグサイトにて開催されたサイクルモード東京の来場者数が公表されました。

2024年

4月6日(土)4月6日(日)小計
一般来場者(大人)10,58110,23320,814
一般来場者(中学生以下)196311507
販売店関係者238191429
報道関係者502373
小計11,06510,75821,823

後述する幕張メッセ開催の2008年のピーク比で来場者数は約42%の減少。

2023年

2022年から会場を東京ビッグサイトに移し春に開催。

出展142社及び団体(海外36社)

4月15日(土)4月16日(日)小計
一般来場者(大人)11,13511,66022,795
一般来場者(中学生以下)145190335
販売店関係者369205574
報道関係者652893
小計11,71412,08323,793

総来場者数の減少も顕著ですが、報道関係者が幕張メッセ開催の2019年比で半数以下。

東京ビッグサイトに会場を移してからは土日2日間の開催となったので、平日金曜日の開催が無くなって販売店関係者の来場は減少。

販売店関係者は無料チケットでの来場ですし、前年秋に各メーカーや輸入代理店開催の新製品発表会で情報収集はしているはずです。

販売店関係者はサイクルモードのメインターゲットではないでしょうから。

2019年

幕張メッセ

出展197社及び団体(海外49社)

幕張シクロクロスのレースと同時開催でもありました。

11月2日(土)11月3日(日)11月4日(月.祝)小計
一般来場者(大人)9,1788,3115,78623,275
一般来場者(中学生以下)4105894071,406
販売店関係者439319181939
報道関係者785557190
小計10,1059,2746,43125,810

2020~2021の2年間はコロナ禍による開催中止。翌2022年から東京ビッグサイトに会場を移して開催期間も11月から4月へ変更。

2015年

11月7日(金)11月8日(土)11月9日(日)小計
一般来場者(大人)5,46011,86110,28527,606
一般来場者(中学生以下)1078641,0652,036
販売店関係者8112502531,314
報道関係者1125031193
小計10,53013,02511,63431,149
サイクルモード2010~2014来場者推移
サイクルモード2015~2018来場者数

弱虫ペダル渡辺航先生がサイクルモードに初登場したのが幕張メッセで開催された2011年。

凄まじい人だかりと人気に驚きました。しかし、それでも来場者数は前年の2011年比で減少しています。

2010年以前の入場者数

2006年23,469
2007年29,255
2008年33,256
2009年37,610

2009年まで順調に来場者数は増加。その2009年をピークに年々来場者数は減少の一途を辿っています。

サイクルモード来場者数は2009年の37,610人をピークに年々減少。

会場を東京ビッグサイトに移してからは減少傾向に拍車がかかっています。

フィッシングショー

2024年1月19日(金)~21日(日)の3日間、パシフィコ横浜で開催されたフィッシングショー『釣りフェスティバル2024 in Yokohama』の入場者数は35,848人。
2023年の来場者数は24,140人。なんと前年比148,5%!

僕も行ってきましたが、開場前から長蛇の列!
入場まで30分以上はかかりました。

2020年2月開催時の来場者数は45,907人。2010年が最多5万人超以降だったのがその後3万人台の来場者数に落ち込んでいたのをV字回復。

大阪会場での開催も4万人以上の来場者数。フィッシングショーは西高東低と言われ西日本での人気が高い。

ブースでの物販を解禁したり、初日金曜日はメディア関係者のみの入場に限定。コロナ禍以降の釣りブームが衰退し、釣り人口減少がささやかれる中でも来場者数は増加している。

毎年秋に新製品の発表発売になる自転車界とは異なり、釣り具は年明け1月フィッシングショー直前に新製品発表。新製品の実物を見れる最初の機会がフィッシングショーになります。
シマノとダイワの大手釣り具メーカー2社の注目の新製品は、フィッシングショーに合わせてローンチ。

大手総合メーカー葉カタログを無料配布ではなく販売しているところも多いです。

来場者数70万人超の東京モーターショーや30万人超の東京オートサロンと比較すると1桁少ないですね。

来場者数減少の要因

サイクリスト人口の減少。そもそも高齢者を除く人口も減少している。

開催期が4月。ほとんどの新製品が既に発表済みで、ユーザーはサイクルモード前に情報を得ていたり、ショップや試乗会など他の場所で見知っている。
販売店の繁盛期でもあり平日開催が無くなってもいる。

新車の価格上昇。新車の販売台数減少と重なるが、サイクリストの新製品に対する興味が薄れてきた。

イベント人口の減少は他の分野でも同じ。趣味や余暇に対する情熱が個人主義的な傾向になっている。
「せっかくの休日、サイクルモードに行くよりもライドに行く方がいいよ」など。

集客やプロモーションのマンネリ化。

多くのサイクリストの注目を集める衝撃的な新製品が無くなった。改良改善が中心。

GIANT、ブリヂストンサイクル(アンカー)を始め多くの総合完成車メーカーや総合輸入代理店が出展を止め、2024年はシマノまでもが出展しなかった。
ほぼ全てのスポーツバイクや部品用品が一堂に集まるスポーツバイクの祭典ではなくなっている。
※出展料の高騰が原因とも言われています。大手はブース面積とコマ数が必要なので。

2024釣りフェスティバル横浜サイクルモード東京2024の出展料を比較すると、どちらも個人の感覚としては安くはないけれどもサイクルモードの方が高額。
20小間180㎡では200万円近くの差がある。

『日本最大級のスポーツ自転車フェスティバル』であることは変わりないが『世界のバイクブランドが集結』はしていなくなってから久しい。

会場はビッグサイトでなくても良いから、新製品発表後間もない秋開催。
YouTuberの集客に頼るばかりではダメ。
出展を見合わせているメーカーの多くが再び出展するような運営をする方が良いと思うなあ。