
店名の通りALTEC A5のサウンドが聴けるジャズ喫茶ALTECに行ってきました。
足立区西新井JAZZ喫茶ALTECに行ってきました。
〒123-0843
東京都足立区西新井栄町3-10-4
営業時間 13:00~19:00
定休日 毎週水曜日、木曜日
場所は東武伊勢崎線西新井駅西口から西新井大師方面へ、1本道の途中にあるのでわかりやすいです。
西新井駅西口から徒歩で約8分ほどのところにあります。


お店は入口も内装もWOODYで落ち着いた雰囲気。
内装は全てDIYで造られたそうです。

店内には約4,000枚のアナログレコード。

飲み物はアルコールを除き一律500円。
個人的にはジャズ喫茶なのだから、もう少しお高い価格設定でも良いのではないかと思ったり。

The Voice of the Theatre ALTEC A5
お店に入ると、真正面に堂々と鎮座するザ・ボイス・オブ・ザ・シアター ALTEC A5

オーディオ機器には自家発電からトランスを介して電源を供給するこだわりよう。
プリアンプはUESUGIのキットでした。

カラッと乾き晴れ渡ったALTECらしい、浸透力あるサウンド。
湿度の低い晴れ渡る青い空。
そしてバランスとまとまりの良さ。
店内でリスニングポジションを変えても、低域がブーミーになったり高域が極端に落ちたりしません。
どの席で聴いても、気になるような定在波が感じられず、基本的な音の印象や姿かたち、演奏者が奏でる楽器の印象が全く変わらないのです。
1人又はせいぜい数人で聴くことしか考えていない、家庭のリスニングルームとジャズ喫茶の大きく異なるポイントがこれ。

スピーカーを囲うような造作も、この点を考えての事だと思います。
伺ったときに聴くことはできませんでしたが、モノラルレコードなんかも迫力と浸透力ある音になるだろうな、と容易に想像できます。
ALTEC A5の特徴をそのままにマスターが手懐けて欠点を潰してまとめ上げた、朗々と歌いながらも気になるような欠点が無いのは素晴らしい。
マスターが長年の経験から調教したALTEC A5。

ALTEC A5は1982年当時の価格で186万円
ちなみに1982年の大卒初任給が11万円、トヨタ・カローラが43万円。
対抗馬JBLパラゴンが1982年当時220万円、4344が130万円。TANNOYオートグラフが145万円。
ユニットやエンクロージュアは年代によってマイナーチェンジがされています。
残念ながら、伺い忘れてしまいました。
JBLの創業者ジェームス・B・ランシングは、1946年にJBL社を立ち上げるまでは、ALTEC・ランシング社に在籍。JBLの源流を辿るとALTECに辿り着くのです。
JBL創業以前に紆余曲折ありますが、ここでは割愛。
「良い音」のベクトルはひとつではない。
JBL初期パラゴンのような色彩感や押し出しの強さ。075ツイーターの突き刺さってくるようなシンバルの高域。
現代ハイエンドの音場を精密に観察するような聴き方。
それらとはまた異なる、一つの方向として素晴らしい音だと感じました。
Googleの口コミで絶賛している人がいるのも納得のサウンド。
この時代の2Wayだもの。超高域も超低域もフラットに伸びてる訳ではない。
それらとはまたベクトルの異なるバランスの良い、魅力ある音をジャズ喫茶ALTECのA5は奏でていました。
自宅で愉しむ個人のオーディオならば、ひとつのベクトルに向かうのも良し。
ですが、ジャズ喫茶でジャズを嗜むならば、視野を狭めて偏狭にならないスタンスで音楽を楽しむ方が良いのではないかと思います。
温故知新
偏狭(偏狂)なオーディオマニアにならないよう自身への戒めのためにも。
ALTEC(アルテック)
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