クリス・フルームが菜食主義者に!?
トレーニングを真剣に行ったら、バランスの良い適切な食事で栄養を補給しないと、充分なトレーニングの効果は発揮できない。健康維持やレースでの上位を目指すとか、目標やスタンスはそれぞれだけれども、サイクリストなら食事や栄養の知識にも興味はあるはず。
クリス・フルームのインスタグラム・ストーリー
ツール・ド・フランス4回の総合優勝、自転車競技界のスーパースター、クリス・フルームの衝撃発言。
「映画ザ・ゲームチェンジャーズを観てヴィーガンになる決心をした。やるぜ!」
ヴィーガン(Vegan)とは動物由来の食品を一切食べない菜食主義。
チーム・イネオス広報もフルームの発言を認め、現在は肉や魚を食べているが、植物ベースの食事に移行中であるとインタビューに答えた。
それに対して海外での反応はというと
ツールドフランスでのビーガンの成功は本当にゲームチェンジャーになるでしょう
クリス・フルームはツール・ド・フランスで4回優勝しており、彼はエリートスポーツマンの珍しいカテゴリーに入れられています。 ツール・ド・フランスほどアスリートの身体に多くの要求をするスポーツはほとんどなく、ビーガンがツールドフランスのタイトルで競争できる可能性は低いということは、従来の知恵として長い間見られてきました。 クリス・フルームは2020年にその概念に挑戦します。
ヴィーガンと映画ザ・ゲームチェンジャーズの格好の宣伝材料になっているような気がしないでもない。
紹介したサイト以外でもVeganがURLに含まれるWEBサイトのなんと多い事か。
1985年5月20日生まれのフルームは現在34歳。2020年のツール・ド・フランスには35歳での出場となる。年齢的にもトップパフォーマンスを維持するにはギリギリかもしれない。2019年のツール・ド・フランスは直前に落車骨折で欠場しています。ビーガンを試してみたくなる気持ちは分かる気がする。
チームsky時代から豊富な資金力に物を言わせて有力選手を多数獲得。ツール総合優勝を狙える選手を複数擁するチーム・イネオス。食事に関してはケトン体とかビーツなど、過去にもありとあらゆる食品を試して良い物は取り入れる。ツールの山岳ステージでスポンサー外のライトウェイトのホイールを使い、バイクはご存知ピナレロ。その開発費とスポンサー費用は、ピナレロが高価になっている一因かもしれませんね。トップ選手の年棒も高額ですしね。
自転車ロードレースの最高カテゴリー、ワールドツアーに属するチームは最低でも年間700万ユーロの運営資金が必要とされています。1ユーロ=121円で換算すると8億4700万円/年。推測ですがチームイネオスはワールドツアーチームの中でも、最も運営資金が高額ではないかと思われます。
東レT1100とか最新の高性能なカーボン素材を使っているのも価格上昇の要因ではあります。ちなみに東レ製のカーボン素材を使っていても、フレームにTORAY toraycaと誇らしげに入れられるのは、数ある自転車メーカーの中でもピナレロ1社だけです。
イギリスやアメリカでは近年ヴィーガニズム主義者が急増しているそうです。アスリートにも広まってきているらしい。
UCIワールドツアーに属するトップチームは、赤身の強い肉(牛肉など)はメニューから外す、牛豚鳥魚乳製品など各種取り揃えるなど、チームによって方針はさまざまらしい。それでも肉や魚、野菜、豆類やナッツ類、果物、オリーブオイルや亜麻仁油などの良質な油脂類を食事の中心に据え、糖質はステージレース中やレース当日の朝食を除き、体脂肪を増やさないように最小限に抑えることが、近年の多くのプロチームの標準的な食事になっているようです。
映画 The Game Changers
邦題はゲームチェンジャー: スポーツ栄養学の真実
スポーツの最前線で菜食主義を貫くアスリートにスポットを当てたドキュメンタリー映画。アメリカでの初公開は2019年9月16日。完全菜食主義がスポーツ選手やボディビルダーに、如何にプラスの効果をもたらすかを様々な競技の一流アスリートの証言も織り交ぜて描く。
自転車競技界からは2012年ロンドンオリンピック女子チームパシュート銀メダリストのドッツィー・バウシュ(米)が出演している。
制作総指揮はジェームズ・キャメロン。キャストはアーノルド・シュワルツネッガー、ジャッキー・チェンら超豪華メンバー。監督はルイ・シホヨス(サイホイヨス)。
ルイ・シホヨスは和歌山県太地町のイルカ追い込み漁の批判映画ザ・コーヴの監督でもある。極論に走る監督なので好きか嫌いかで言えば大嫌いだ。自らの主義主張の為なら手段を選ばないみたいな。ザ・コーヴもドキュメンタリー映画に分類されているけれど、過剰演出や取材方法に疑問もある。でもザ・ゲームチェンジャーズは内容が気になる映画だなー。ジェームス・キャメロン自身もビーガンだとか。
ジェームズ・キャメロンにはこんなニュースもあって、、、
キャメロン夫妻のファミリーオフィスは今、植物関連の投資に力を入れている。投資対象はニュージーランドの有機農場や、豆やレンティルからタンパク質濃縮物を製造するカナダの工場などだ。
この映画は2019年12月現在、日本での劇場公開はされていません。
数あるうちの一つの考え方としてなら有りだけれど、フルームの菜食主義宣言といい、映画のザ・ゲームチェンジャーズといい賛否両論ありそうですね。
世界最大規模のステルスマーケティングと捉える人がいてもおかしくはないかもしれません。
2020年のクリス・フルームのレースにも注目です。少し冷めた目で・・・
バランスの良い食事が基本だと思います。フルームが始めたからと安易に追従してしまうのはお勧めしません。特に成長期の若い人たちには。このような食事をしているスポーツ選手も一部には居る、程度に留めて認識しておくべきなんじゃないかな。
2020年のクリス・フルーム
スペインでのトレーディングキャンプに2日間参加しただけで、日程の途中でコンディショニング不足の為にキャンプを辞退してしまった模様。
大丈夫か?フルーム?
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