Team NIPPO DELKO One Provence契約不履行のニュースが!?

2020年11月6日

4名の日本人選手が所属するTeam NIPPO DELKO One Provence

日本企業の冠スポンサー。別府史之、中根英登、岡篤志、石上優大とベテランから若手選手まで4名の日本人選手が所属。ヨーロッパを舞台に活躍していたTeam NIPPO DELKO One Provence。アシスタントマネージャー兼監督として大門宏さん、水谷壮宏監督の日本人スタッフもいる。

UCIワールド(旧UCIワールドツアー)のひとつ下、UCIプロチーム(旧UCIプロコンチネンタルチーム)にランクされている。

DELKOのCEOを務めるフランス人フィリップ・ランヌがチームの経営を担っている。

チームの拠点は南仏マルセイユ。

LOOKが機材供給をしており、選手の活躍と共に応援し甲斐のあるチームでした。

日本人4名が所属するNIPPO・デルコ・ワンプロヴァンスが2020体制を発表|cyclowired.jp

そのNIPPO・デルコ・ワンプロヴァンスが・・・なんと!?

cycling news.comの記事

Team NIPPO DELKO One Provenceが契約不履行

チームに所属する複数の所属選手との間で、給与未払いや2021年まで残っている契約破棄やチームから追い出すような脅迫まがいの行為があったと!

チームの経営陣が3~4月に変わっている。フィリップ・ランヌがチームの経営を担うようになったのは4月から。

コロナ禍での資金難もあっただろうが、経営陣交代以降チーム内に様々な問題が発生してきたらしい。

問題点の要約
  • NIPPOが今季限りでスポンサー撤退(中根英登選手のEFプロサイクリング移籍に合わせて、NIPPOがEFのスポンサー企業となる報道が真実味を帯びてきました)
  • フィリップ・ランヌが岡篤志選手、石上優大選手に退団要請(岡選手の契約は2021年まで)
  • 岡篤志選手、石上優大選手は10月にマルセイユに拠点のあるチームハウスから追い出されていた。
  • ジョゼ・ゴンサルベス選手への給与未払いと退団要請(ゴンサルベス選手も2021年まで契約は残っている)
  • 岡篤志選手が契約を盾にチームに残ったとしても、来シーズンはUCI規定の最小限となる4レースしかエントリーさせない。トレーニングや移動に関わる遠征費用などの一切をサポートしないと脅す。
  • 岡選手が契約不履行をUCIに訴える。
  • 現時点でフィリップ・ランヌは訴えを認めていない。
  • UCIがNIPPOデルコ・ワンプロヴァンスの債務保証金の差押え手続きを開始

ライバルチームからの圧力」と発言した宇都宮ブリッツェン監督。その発言と報道の方法には問題があったとはいえ、少しずつ内容が見えてきたような気がします。

宇都宮ブリッツェンはブリッツェンで関係者の解雇や選手の退団移籍があるようですが。

Team NIPPO DELKO One Provenceはチームの資金難?から選手への給与未払いがあったのは春先から。

ポルトガル人のゴンサルベス選手にも給与未払いと退団要請をしている。所属選手への契約不履行は日本人選手だけに対してではない。

中根英登選手のEFプロサイクリング移籍と、NIPPOのスポンサー撤退が決定した時期は不明ですが、それ以前から給与未払い等の問題は発生していた。

ここからは推測

フランス人の外国人差別感情が元からあったところに、資金難で給与未払い。それに輪をかけてNIPPOのスポンサー撤退で事態が悪化、といったところでしょうか。

岡篤志選手

時間を遡って岡篤志選手のTwitterブログを読むと、改めて当事者の苦悩が見えて来てこちらも辛い。

チームハウスの同じ部屋に住んでいるのに、中根英登選手の移籍話に驚く岡選手(状況からして黙っていた中根選手は悪くない)

エントリーしていたデジタルジャパンカップDNS(Did Not Startの略、スタートしなかったの意)

日本人スタッフがいるのに、日本企業がスポンサーに名を連ねているのに何とかならなかったのか?と思う。

チームは来シーズンも活動を継続するようですが…

選手が練習とレースに全力で打ち込めるように、チームは可能な限りの環境と体制を用意して欲しいと願うばかりです。

UCIが2021シーズンに向け、男女合計46のプロ登録ロードレースチームを発表

噂通りNIPPOがスポンサーから撤退しNIPPO DELKO ONE PROVENCEのチーム名からNIPPOが抜けDELKO ONE PROVENCEになっている。

EF PRO CYCLINGは今のところ昨年のまま変わらず。

別件ですがNTT Pro Cyclingも噂通りUCIワールドチームに登録されていない。

2021年11月6日現在で男子UCIワールドチームに18チーム、男子UCIプロチームに19チームが登録を申請している。

UCIが2021年シーズンのチーム登録申請状況を発表|サイクルスポーツ

今後の動向を見守っていきたいと思います。

12月7日追加情報|Yahooニュース

日仏合同プロ自転車ロードレースチームを襲った不運。運営陣の内紛とコロナ禍が、日本側との確執を生んだ

現実の内情は想像以上にこじれていた。NIPPO所属日本人選手のTwitterをシーズン中は追っていましたが、こんなことになっていたとは、全くわからなかったです。

岡選手を始め、選手が納得のいく解決を願っています。

12月9日追加情報

別府史之選手のEFプロサイクリング移籍が正式発表。

これは中根英登選手のEF移籍に続いて嬉しいニュースです。

織田聖選手と石上優大選手がTeam NIPPO-Provence-PTS Contiに移籍。そしてJCF強化指定選手に。

2021年6月23日追加情報

織田聖選手がEFプロサイクリングの下部組織に相当するスイス籍のUCIコンチネンタルチームTeam NIPPO-Provence-PTS Contiに加入。

石上優大選手もシーズン中にも関わらずこれに続く。

2021年6月16日付で織田聖選手と石上優大選手は、日本自転車競技連盟(JCF)の男子エリート強化指定選手に選ばれていました。

自転車競技ロードレース強化指定選手一覧|日本自転車競技連盟

写真は間に合っていませんが、所属チームはちゃんとTeam NIPPO-Provence-PTS Contiになっています。

なるほどなーと思ったきっかけは、このツイートでした。

確かにシーズン中なのに日本に長期滞在中の別府史之選手も関わっていそうですね。※名目上は直前で開催中止になった全日本選手権に出場予定だったのかもしれませんが、、、

辛く苦しい期間もあったかと思われますが、収まるべきところに収まったようで、何はともあれ良かった。