
「理解しなくても良い」「最初から最後まで通しで聴く必要が無い」「交響曲やベートーヴェンお勧めされたけど、何か大げさ・・・」「音楽史を辿らなくても、いきなり聴いても楽しめる」バロックだの古典派だのロマン派だのは後回し。
下調べや予備知識の必要ない、精神性だの高尚なことは取り敢えず忘れて、いきなり聴いても楽しめる明るくリズム感あふれる曲をリストアップしました。
しかし、直ぐに飽きてしまうような曲や演奏ではなく、実績ある演奏家の名演名盤となっています。
J.S.バッハ/ブランデンブルク協奏曲1~6番
バッハ自筆譜では『いくつもの楽器による6つの協奏曲』のタイトルが付けられています。
第1番ヘ長調BWV1046はホルン、オーボエ、ファゴット
第2番ヘ長調BWV1047はトランペット、リコーダー、オーボエ、ヴァイオリン
第3番ト長調BWV1048はチェンバロと弦楽合奏
第4番ト長調BWV1049はヴァイオリンとリコーダー
第5番ニ長調BWV1050はチェンバロ、フロート、ヴァイオリン
第6番変ロ長調BWV1051はヴァイオリン休みの弦楽合奏
様々な楽器がソロパートを担う、聴きやすく親しみやすい曲です。初めてクラシックを聴く、初めてバッハを聴くなら先ずお勧め出来る、1番から6番まで全てが明るく楽しげな曲です。
「〇番の第1楽章が好き」など、きっと好きになる曲か楽章が見つけられるはずです。
カール・リヒター指揮/ミュンヘン・バッハ管弦楽団
1967年録音。バッハの使徒リヒターの如何にもドイツ的な峻厳さを感じる演奏。
ARCHIVレーベルのカール・リヒターは、バッハを聴くなら外すことが出来ない永遠の名盤です。
ベルリン古楽アカデミー
古楽器演奏によるブランデンブルク協奏曲全曲。1997年録音。DDD=デジタル録音、デジタル編集、デジタル・マスタリング。
レーベルは仏ハルモニアムンディ。
オーソドックスで流れるような心地よさに身を任せられる名演奏。古楽器演奏で聴くなら、先ずお勧め出来ます。
グスタフ・レオンハルト
こちらも古楽器によるブランデンブルク協奏曲全曲集。上記盤と並んで古楽器演奏の双璧。
イ・ムジチ合奏団
イ・ムジチらしい明るく弾むような名演奏。来日公演も多いイ・ムジチは、日本人の心に響くツボを心得ていると思う。
J.S.バッハ/ヴァイオリン協奏曲第2番BWV1042
バッハのヴァイオリン協奏曲のなかで最も親しまれている名曲。
1番から3番まででアルバム化されている場合が多い。2番が明るく祝祭的な雰囲気で最も親しみやすい。
ヘンリック・シェリング
お手本のような名演奏。1976年録音。レーベルはPHILIPS。
アンドリュー・マンゼ
古楽器演奏によるバッハ・ヴァイオリン協奏曲1番BWV1041~3番BWV1043。
レーベルは仏ハルモニアムンディ。
古楽器演奏によるバッハ・ヴァイオリン・ソナタ全集もマンゼがお勧め。
BWV1014~BWV1024。この曲は古楽器演奏の方が聴きやすいと思う。
J.S.バッハ/クリスマス・オラトリオ/BWV248
声楽曲ならコレがお勧め。オペラやマタイ受難曲は長いし初めて聴くには大げさ。
カール・リヒター/ミュンヘンバッハ管弦楽団
1965年録音のADD。60年前の録音でも音質の劣化は無く、何時までも色褪せない名演奏。
鳥の歌/クレマン・ジャヌカン・アンサンブル
ハルモニアムンディのクレマン・ジャヌカン・アンサンブルのアルバムは、どれもがお勧めの名盤です。
変わり種だけれども優秀録音盤でもあるUne Fete Chez Rabelais
フランス語の歌詞がヤバイw
歌詞はユーモアと卑猥な創作のオンパレード。「俺達はおサルさん修道会の者だ」「修道士の酒飲み歌」「友達ひとりは多すぎない」「とてもナウい娘に伊達男はキスし」「みにくいおっぱい」「おっぱいのぴんととがったあの娘」「私を憎むなんてひどい間違いです」・・・等々。
歌詞の意味を理解しようとしない限り、ノリの良いいつものクレマン・ジャヌカン・アンサンブル。
ヴィヴァルディ/協奏曲集『調和の幻想』
イ・ムジチ合奏団
イ・ムジチによる調和の幻想全曲は1962年録音のミケルッチ盤もあります。
明るく弾むリズム感の良さでは、初めて聴くにはすんなり入り込める1983年録音のカルミレッリ盤がお勧めです。
日本人を泣かせるツボを心得ているイ・ムジチの真骨頂。四季よりもこのL’estro armonicoが個人的には好み。
難しいことを考えないで明るく陽気になりたいときに。BGMにもGOODです。
CD2枚組の全曲収録盤は今となっては入手難になっているかもしれません。
例えバラでも(四季とのカップリングCDも有り)見つけたら買いの名曲名演です。
ヴィヴァルディは「同じ曲を600回も編曲した」と悪口を叩かれるほど、明るく楽しげな曲が多いです。
有名な四季の他、気に入ったら色々とヴィヴァルディの作曲作品を聴いてみてください。
モーツァルト/ヴァイオリンソナタ全集
正確には『ピアノとヴァイオリンのためのソナタ』ピアノ又はチェンバロとヴァイオリンが対等の立場で演奏する聴きやすいメロディの名曲。
アルテュール・グリュミオー
全集は入手難。バラでもグリュミオーのモーツァルトはお勧めの名演奏です。
PHILIPS輸入盤CDで所有。
ブクログの本棚に登録するに当たり、Amazonリンクを見てみたら『新品55,197円』(2021年11月現在)には驚き!
再販が望まれる。
モーツァルト・ヴァイオリン協奏曲第3番K.216 & 第5番K.219もお勧めの名盤。
ヘンデル/王宮の花火の音楽
祝典の為の曲なのでノリが良く、明るくて陽気に前向きになれる曲なので、クラシック音楽初心者さんにも馴染みやすいと思います。
戦争終結を祝う花火大会のために作曲され、大規模な軍楽隊によって初演された。
カール・リヒター/イギリス室内管弦楽団
このCDに限らず「水上の音楽」とのカップリングが多いです。水上の音楽はイギリス国王の船遊びのために作曲演奏された。
同曲の中でこてが1番好き。第4楽章冒頭は音場(楽器)の前後の配置がわかり易い。
アルヒーフ・レーベルは古い音源のCD化も上手にやっていると感じている。
ジャン・マルティノン/フランス音楽名演集
ジャン・マルティノン指揮によるイベール、ビゼー等フランス音楽を収録した1958年及び1960年の録音。録音も演奏も古さを一切感じさせない名演奏優秀録音盤。
ニューイヤー・コンサート1992/カルロス・クライバー
ウィーンフィルハーモニー管弦楽団/カルロス・クライバー指揮の1992年ニューイヤーコンサート。
ワルツ、ポルカや行進曲は編成の大きな管弦楽団の演奏でも聴きやすい。独特なリズム感と溜めが必要な曲なので、カルロス・クライバー指揮の1992年盤は選りすぐりの名演。
ライブ演奏の熱気や観客のノリも同時に感じられる名演奏。
NHKが独自に収録した映像も記録されています。
「お気に入りの演奏家が見つかった」「作曲家を選ぶきっかけに」「BGMとして気軽に聴くのも良し」・・・。
どんな感想でも、どんなきっかけでも構いません。クラシック音楽を聴き始めるきっかけになれば幸いです。
何かしらお気に入りの演奏家や曲が見つかったら、そこから幅を広げたり掘り下げていくのも楽しみのうちです。
ブクログにその他愛聴盤を多数登録しています。宜しければ参考にしてください。
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