新城幸也バイシクルトレーニングバイブルDVD

2019年6月29日コラムと関連ニュース

本編146分+特典約16分=162分の充実した内容

出演
新城幸也(バーレン・メリダ・プロサイクリングチーム)選手のほか、
柿木克之(パワーデータ解析とアドバイスを専門に行うBlueWych合同会社)
中野喜文(エンネ・スポーツマッサージ治療院院長。マッサージャーとしてツールドフランスに15回帯同)
土井雪広(元プロロード選手、新城幸也選手のライバルだった)

DVD本篇の内容

・フィッティングについて(新城選手のライディングポジションについて)
・新城幸也選手の身体的特徴(新城選手の身体の特徴、呼吸法、体幹の安定性、新城選手流身体のケアについてなど)
・ペダリングについて(新城選手のペダリングの特徴)
・食事の大切さ(新城選手の食べているメニュー、所属チームの食事、サプリメントに対する新城選手の考えなど)
・ストレッチポールを使ったセルフケア(新城選手と行う7つのエクササイズ)
・運動生理学の基礎知識とLTについて
・体力評価の実施
・トレーニングの原理について
・トレーニングを開始するにあたって
・トレーニングに際しての大前提
・中強度LTパワー値の向上
・高強度LTパワー値の向上
・筋力・解糖系の強化
・総合的、複合的な能力の向上
・トレーニングスケジュール

フィッティングについて(新城選手のライディングポジションについて)

サドルは前に、そして高く。ヨーロッパのハイレベルな高速レースに対応していくために、サドルは前方に高くライディングポジションが変化していったそうです。前乗りは出力を上げ易いので理解できるけれど、このサドルの高さはビキナーや週末ライダーは真似しない方が良いと思います。ゆったりまったりロングライド系の走り方ならば、サドルは無理のない範囲で後方にセッティングした方がしっくりくることもある。

ハンドルは低く。レースでの高速を想定したセッティング。レースに出場して勝ちたい、早く走りたいライダーなら真似すべき点です。ポタリングやロングライド系ライダーなら、ハンドルは無理のない範囲の低さに留めておいた方が良いと思う。

新城幸也選手もしきりにフィッティングには個人差があり正解がない、と言っています。本当にその通りだと思う。個人差と目標としている速度域で、適したポジションは変わってくると思う。

ペダリングは無駄がなく綺麗に回しています。ケイデンスが変わってもペダリングの回転は変わらない。

常にサドルの同じ場所に座っている事はなく、ゆっくりペースのときはサドルの後方に、ハイペースで出力を上げるときにはサドルの前方にポジションを変化させている。

食事の大切さ

新城幸也選手はレースのある日と同様に、基本的には1日2食だそうです。飯島美和さんの手料理の数々が映像で紹介されていました。栄養を考えつつ献立も豊富だった。
自宅で食べる夕食、練習後の夕食に炭水化物は少ない。TVで見たユーロップカー所属時代のステージレース(ツール・ド・フランス)中の夕食の映像では、パスタを多量に食べていました。

サプリメントは取らないそうです。ステージレース期間中はチームドクターから、選手個人に合わせたサプリメントが出されるが、自宅で過ごす練習期間中は必要な栄養素は食事で賄う考え方。

ストレッチポールを使ったセルフケア

普段はストレッチを全く行っていないと言う新城幸也選手。以前から言われている事だけれど、肩=肩甲骨周りは柔らかくて可動域が広い。
肩甲骨の動きをサスペンションのように使えるのでホント羨ましい。僕は肩甲骨の柔軟性が低くて凄く硬いのです。意識して肩回りのストレッチはしているけれど、それでも硬い。

運動生理学の基礎知識とLTについて

LT(乳酸性閾値)とは、無理なく持続できる運動強度と、乳酸が溜まり持続が出来ない短時間の高い運動強度との境目のこと。AT(無酸素性作業閾値)と同義。
血液中の乳酸濃度値が4mmol/Lに到達するポイントとされているが、正確に計測しなくても、ゼーゼーハーハーしないで持続できる上限の運動強度で、感覚的に主観的にほぼ正確に自分で把握することもできる。
10~30分の持続で、きついな~苦しいなと感じる運動強度が、ほぼ血中乳酸濃度値2~4mmol/Lの測定値と一致するそうです。

脂肪燃焼で持続可能な低強度の運動から、筋肉中のグリコーゲンを燃料とし血中乳酸濃度が増加する高強度の運動の変換点。運動強度を上げていき血中乳酸濃度値が1mmol/L上昇したポイントがLT値と映像では説明されていました。

ロードレースは一定ペースで進んでいくものではない。アタックが掛かったり、無理をしてでも集団に付いていかなければといった状況もある。
LT値以上の運動強度が、自分の都合とは無関係に頻繁に訪れるインターバル走のようなもの。レースで勝ちたいなら、早く走りたいならば、LT値以上の高強度のトレーニングが日々必要になってくる。

しかし健康の為に運動を継続しているファンライダーなら、LT値を超えない範囲内で無理なく継続していった方がいいと思う。
プロ選手や、レースに出場していて早くなりたいと目標を持って練習している人と、仕事が忙しく週末に気分転換と健康のために走っている人では、そもそも目的が異なります。

トレーニングに当たってハートレイト=心拍数は気にしないと、このDVDでは解説されています。早くなるためのチーム練習ではその通りです。
ソロで走るときにはトレーニングでもファンライドでも心拍数は運動強度の目安になるので、無視すべきではないと思う。

総合的、複合的な能力の向上

ロードレースは一定強度の持続した運動ではないということ。ファンライダーでもヒルクライムや向かい風など環境や状況によって運動強度は変動する。変化対応が出来るように、そのための練習が必要になってくる。

最適なケイデンスに個人差がある。しかしケイデンスを上げられないよりは上げられた方がいい。

新城幸也選手の年間トレーニングスケジュール

毎年恒例になっている1月のタイ合宿では1日200km、走行距離は月間4000kmに及ぶ。シーズン中の練習は運動強度は高いが、逆に距離や時間は短い。2~3時間のトレーニング時間が多いそう。年間でこなすレース数は80~90レースに出場している。

DVD特典映像:サーキット走行編

ツインリンクもてぎのサーキットコースを平均時速45.8kmで走ったケイデンスの高さ!出力W数の高さ!に驚き!平坦では100~120rpmで400~500W出てるし。
スタートとゴールでは900W超え!撮影も土井さんだから離れず付いていけたんだろうな。もてぎの1周4.8kmを個人TTのように走ってます。

真後ろからの映像なので、確かに新城選手のペダリングは膝がかなり開いています。ブレてはいないけど。

まとめ

運動生理学的には特別に目新しいものはないけれど、わかり易く丁寧に解説されていると思う。競技者に限らず、ロードバイク乗りなら見ておく価値のあるDVDでした。

僕の拙いブログ読むよりも、DVD見た方がいいです。お勧めです!

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