ギヤ比テーブルを活用しよう!
50T÷16T=3.125
34T÷30T=1.133
50T÷15T=3.333
34T÷28T=1.214
52T÷12T=4.333
ギヤテーブルでギヤ比を把握しよう!
ギヤ比を計算することで、ペダリングで脚に感じる重さ「重い」「丁度良い」「軽い」の感覚と照らし合わせることが出来ます。
感覚の数値化が可能になります。
脚力に合った適切なギヤ、コースや状況に応じた適切なギヤを選択できるようになります。
チェーンリングの歯数やスプロケットの歯数を変更するとき、乗らなくても事前に『変更後どう感じてどうなるか』が分かるようになります。
数字ばかり並んでめんどくさいとか言わないで!
ギヤ比やギヤテーブルにはメリットだらけ!
チェーンリングとスプロケットの歯数を把握しよう
まずは自分のバイク、今使っているバイクのチェーンリングとスプロケットの歯数を調べます。
カタログやWEBサイトで調べても良いし、実車でも確認することが出来ます。
カセットスプロケットは11~28Tなどの範囲だけではなく、中間ギヤの歯数も把握しておきましょう。
例えばシマノ・アルテグラCS-R8000の11~28Tなら、
11-12-13-14-15-17-19-21-23-25-28Tの11速の組み合わせになっています。
シマノ・カセットスプロケットの歯数構成はシマノ公式サイトから確認することが出来ます。
山や峠に行くのならローギヤの歯数、32Tが欲しいとか最も軽いローギヤの歯数で選ぶのも間違いではありません。
※32Tや34Tの大きなローギヤのスプロケットに交換する場合は、GSタイプのリアディレーラーが必要になり、チェーンの長さにも留意することになります。
しかし距離の長い上り坂、斜度のきつい上り坂以外の状況では、中間のギヤ比が重要。
そこで中間ギヤを含めたスプロケットの歯数を把握して、ギヤ比を計算していきます。
ギヤ比=チェーンリングの歯数÷スプロケットの歯数
ギヤ比=クランク1回転でホイール(タイヤ)が何回転しているか
ギヤ比にホイール周長を掛ければ、クランク1回転で進む距離が分かります。
この『クランク1回転で進む距離』が「重い」「軽い」「丁度良い」の感覚と繋がっているのです。
脚力や自分に丁度良いケイデンスを保って走ることが快適なライドに繋がります。
自身に最適なギヤ比を見つけること=最適なチェーンリングの歯数選びやスプロケット選びに繋がります。
アウターギヤのギヤ比
シマノの主だったチェーンリングの歯数とスプロケットの歯数から計算したギヤ比=ギヤテーブルです。
※小数点4桁以下は切り捨て
アウター/スプロケ | 53T | 52T | 50T |
---|---|---|---|
11T | 4.818 | 4.727 | 4.545 |
12T | 4.416 | 4.333 | 4.166 |
13T | 4.076 | 4.0 | 3.846 |
14T | 3.875 | 3.714 | 3.571 |
15T | 3.533 | 3.466 | 3.333 |
16T | 3.312 | 3.25 | 3.125 |
17T | 3.117 | 3.058 | 2.941 |
18T | 2.944 | 2.888 | 2.777 |
19T | 2.789 | 2.736 | 2.631 |
20T | 2.65 | 2.6 | 2.5 |
21T | 2.523 | 2.476 | 2.380 |
22T | 2.409 | 2.363 | 2.272 |
23T | 2.304 | 2.260 | 2.173 |
24T | 2.208 | 2.166 | 2.083 |
25T | 2.12 | 2.08 | 2.0 |
26T | 2.038 | 2.0 | 1.923 |
27T | 1.962 | 1.925 | 1.851 |
28T | 1.892 | 1.857 | 1.785 |
30T | 1.766 | 1.733 | 1.666 |
32T | 1.656 | 1.625 | 1.562 |
34T | 1.558 | 1.529 | 1.470 |
表のギヤ比にホイール周長を掛ければ、クランク1回転で進む距離を割り出すことが出来ます。
例えば、50T×16Tのギヤ比は3.125
3.125×2116mm=6.6125m
※2116mm=700×25Cのタイヤ周長。タイヤによって同じ太さの25Cでも若干の差があります。
クランク1回転で約6.61m進んでいる、ということになりますね。
11速11~32Tを使っていて平坦路では6段目18Tでは軽過ぎる、8段目14Tでは重すぎる等の場合には、7段目16Tの前後に15Tや16T~17Tの歯数があるスプロケット11~25Tや11~28Tを選択する。
チェーンリングの歯数を変えるときも、ギヤ比から交換後にどんな感じになるのか目途が立ちます。
ギヤテーブル(表)のギヤ比から、例えばアウターギヤを50Tから53Tに交換すると、、、
50T÷15T=3.333
50T÷16T=3.125
53T÷16T=3.312
53T÷17T=3.127
3.333≒3.312、3.125≒3.127と僅かな差となっていて、アウターギヤを50Tから53Tに変更するとスプロケット中間部分ではリアを1段シフトアップしたのとほぼ同等になりますね。
また、ギヤ比と自身のペダリング感覚とを照らし合わせて「ギヤ比0.2以下の違いが分からない」「0.25以上なら平坦路でなら違いが分かる」「0.15くらいまで違いを感じられる」など、自分の感覚を把握しておくとチェーンリングやカセットスプロケットの歯数変更の目安になります。
ギヤ比0.25以上の差が無いと違いを感じられないなら、1T刻みのクロスレシオは必要ありません。その場合はワイドレシオの2T刻みでギヤ比が大きく変わるスプロケットを選ぶと良いと思います。
この状況でギヤ比0.2変わると「こんな感じ」
ギヤ比0.3変わると「こんな感じ」
「0.1以下だから大差ないな~」
感覚をギヤ比に当てはめることで、スプロケ歯数交換等の予測を立てることも可能になります。
同じギヤ比でも、サイクリスト1人1人の脚力の差や感覚の違い、最適なケイデンスが違います。
多段化とワイドレシオ化でギヤ比の範囲はどんな人にもどのような状況でも走れるギヤレシオにはなっています。
しかし最適なギヤレシオはサイクリスト1人1人で違いがあり、また走るコースによっても最適なギヤレシオがあるはずです。
サイクリングロード中心の平坦路しか走らない。ゆるポタだから11Tや13Tのギヤは必要無いならば、11S14~28Tのジュニアギヤを選ぶのも選択肢の一つです。
14-15-16-17-18-19-20-21Tとロー側3段を除いて1T刻みのクロスレシオ。
平坦路では風向きや風の強さ、ちょっとした上り下りでの微調整変速が可能になります。
11~32Tの6段目18Tだと軽すぎて7段目16Tだと重く感じる、ようなことが解消されて快適なライドが楽しめます。
インナーギヤのギヤ比
インナーギヤはヒルクライム=登りで使用することがほとんど。距離の長い上り坂や峠では、最大ローギヤの軽さでスプロケットを選択します。
10%を超えるようなきつい登り坂では、スプロケット1Tの歯数差など僅かなもの。なのでスプロケットのロー側はワイドレシオ=歯数差を大きく開けています。
ヒルクライムではローギヤ(リアスプロケット)32Tや34Tがあると楽に登れます。
しかしギヤテーブルの使い道として有効な手段もあるのです。
インナー/スプロケ | 39T | 36T | 34T |
---|---|---|---|
11T | 3.545 | 3.272 | 3.090 |
12T | 3.25 | 3.0 | 2.833 |
13T | 3.0 | 2.769 | 2.615 |
14T | 2.785 | 2.571 | 2.428 |
15T | 2.6 | 2.4 | 2.266 |
16T | 2.437 | 2.25 | 2.125 |
17T | 2.294 | 2.117 | 2.0 |
18T | 2.166 | 2.0 | 1.888 |
19T | 2.052 | 1.894 | 1.789 |
20T | 1.95 | 1.8 | 1.7 |
21T | 1.857 | 1.714 | 1.619 |
22T | 1.772 | 1.636 | 1.545 |
23T | 1.695 | 1.565 | 1.478 |
24T | 1.625 | 1.5 | 1.416 |
25T | 1.56 | 1.44 | 1.36 |
26T | 1.5 | 1.384 | 1.307 |
27T | 1.444 | 1.333 | 1.259 |
28T | 1.392 | 1.285 | 1.214 |
30T | 1.3 | 1.2 | 1.133 |
32T | 1.218 | 1.125 | 1.062 |
34T | 1.147 | 1.058 | 1.0 |
50T÷19T=2.631
34T÷13T=2.615
フロントチェーンリング×スプロケットの歯数の組み合わせを比較して、自分のペダリング感覚と照らし合わせると様々なことが見えてきます。
「重い」「軽い」「踏める踏めない」の感覚はサイクリストそれぞれが違います。
走り方や好みに合ったスプロケットの歯数やギヤ比
状況やコースに合ったスプロケットの歯数やギヤ比
チェーンリングやスプロケットの歯数を変更するときに、何を選べば良いのか
何段目とかではなく、52×17Tとかギヤ比で見直してみると変更や相談の目安になります。
そしてサイクリストそれぞれ使用しているギヤが違っていたりするので「何段目」では共通言語になり得ないんですよね。
歯数構成やギヤ比を把握するとグレードアップやパーツ変更にも有利。そしてサイクリスト同士の会話もスムーズになりますね。
また専用のギヤテーブルを作成しておくと把握し易く、シフト操作の手助けにもなります。
F/R | 50T | 34T |
---|---|---|
11T | 4.545 | 3.090 |
12T | 4.166 | 2.833 |
13T | 3.846 | 2.615 |
14T | 3.571 | 2.428 |
16T | 3.125 | 2.125 |
18T | 2.777 | 1.888 |
20T | 2.5 | 1.7 |
22T | 2.272 | 1.545 |
25T | 2 | 1.36 |
28T | 1.785 | 1.214 |
32T | 1.562 | 1.062 |
シマノDi2電動シフトのシンクロシフトモードは、このギヤテーブルを基にプログラムされています。
シマノ CS-R8000 11S 11-32T 12346802582 ICSR800011132
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません