ニッセン・ブレーキアウターケーブル

2021年3月28日

マニア間の口コミや取扱ショップのお勧めで、数年前から一部で話題になっていた日泉ケーブル。

サイクルスポーツ誌2018年10月号『自転車道』の特集で人気に拍車がかかった感があります。
※ニッセンケーブル特集記事は自転車道総集編 Vol.02に掲載。

真面目なモノ作りと確かな品質の証 Made in Japan

ニッセン・ブレーキ用ステンテスアウターケーブル

アウターケーブルは日泉の協力工場である亀田製作所の製造。

ポリエチレン(PE)製ライナー管。長さは2mの切り売り販売。

カラーの選択肢も豊富。クリアー系の透ける色なので、カラーリングのドレスアップを目的に日泉ケーブルを選ぶサイクリストも増えているようです。

表面仕上げの凸凹が一桁上がる精度の高い、高性能なPTFEライナーが使われているプレミアムアウターはブレーキ用のみとなっています。
※Amazonではプレミアムアウターの販売は無し。

日泉ブレーキアウター・インプレッション

組み付け前にアウターケーブルを手で曲げたりブラブラと揺すってみると、シマノ製始め他社のブレーキアウターと比較して柔らかくてしなやか。張りやコシが無いと言い換えることもできます。

この柔らかさが日泉アウターケーブルの最大の特徴であり、長所にも短所にもなりえます。

LOOK 785 HUEZ ハンドル周りのワイヤー取り回し

LOOK 785 HUEZ RS はヘッドチューブの先端(前方)にフレームにワイヤーを内装する入口があります。
※ブレーキワイヤー内装の入口は、トップチューブ側で後方になればなるほどワイヤーの取り回しに余裕が生まれます。

ステムが短い。ハンドル位置が低い。ハンドルバーからのワイヤー内装出口がハンドルバー中央部(ステムクランプ部)に近い。
これらの条件が重なるとアウターワイヤーの外に出ている長さがより短く、アールがきつくなり取り回しに余裕が無くなってしまいます。

すると何が起きるかというとバイクを持ち上げると、ワイヤーがきつい曲げから真っ直ぐに戻ろうとする張りの強さでハンドルが片方に切れていってしまう。
乗車中でも手放しをすると、片方に曲がっていくクセが感じられます。

またドロップハンドルバーのワイヤー内装でも、曲がりがきつくシマノ製アウターでは通しにくかったりする場合があるでしょう。

このようなワイヤーの取り回しに余裕がないバイクの場合、柔らかくて曲がりやすい日泉ブレーキ用ステンテスアウターケーブルのメリットは大きい。

逆説的に言えば、ワイヤーの取り回しに問題が無ければ、シマノ製アウターケーブルで何の問題もなく使えると言えます。
但しシマノ製11速用のインナーケーブルはコーティングが剥がれやすいので、アリゲーターPTFEインナーケーブルなど他社製品がお勧めです。

油圧ディスクブレーキならアウターのアール(曲がり)がどんなにきつくても、折れない限り全く問題は起きません。ブレーキタッチも変わらない。
しかしキャリパーブレーキでワイヤー式の場合、アウターワイヤーの取り回しに余裕がなく無理があると、引き抵抗も増えてしまいブレーキタッチ、操作感の悪化にも繋がってしまいます。

使用感

組み合わせるインナーワイヤーの種類やブレーキシューの硬さなどによっても変わってきますが、制動時の感触は若干柔らかくなる印象。

特にブレーキアーチはデュラエース、ワイヤーもシマノ純正の組み合わせでは「ガチッ」として伸びや遊びが全く無い感触になります。

ニッセンのブレーキアウターでは、シューがリムに当たってから更にブレーキを強く引いた時、若干ですが柔らかなタッチになる感覚があります。
アウターの長さなどで程度の差があると思いますが、好みが分かれるところだだと思います。

ワイヤーの取り回しが長い。ブレーキシューが柔らかい。またブレーキアーチの剛性がなかったりした場合、尚更この柔らかさが感じられるはず。

シフター系統が僕のようにDi2ではなくワイヤー式で組んであると、ハンドル周り左右のシフトアウターの張りでステアリングにセルフセンタリングのような力が働きます。

日泉のアウターを使ったりDi2のバイクの場合、シフトアウターのハンドリングに与える影響が無くなるので「ハンドルの切れがスムースになって操作感が向上する」か「機敏になり過ぎて神経質」と感じるかも好みが分かれるところだと思います。

LOOK 785 HUEZ RSのようにアウターワイヤーの取り回しが厳しいバイクには、その確かな品質とモノ作りに対する姿勢も含めて日泉ブレーキ用ステンテスアウターケーブルは自信をもってお勧めできる製品です。

しかしどんなバイクに組んでも必ずグレードアップになるか。柔らかになるブレーキタッチの程度と、そのタッチが許容できる範囲内かどうかは好みが分かれるところ。
選択は慎重に検討してからでも遅くはないと思います。

ニッセン・シフター用ステンレスアウターケーブル

ブレーキワイヤー(アウター&インナー)以上に、インナーワイヤーとの組み合わせによる相性、フレーム(ワイヤーの取り回し)との相性の良し悪しが出るシフト用のアウターケーブル。

経験値の高いプロショップならアウターorインナーワイヤー共に様々な組み合わせを試しているので、ユーザーの指名そのままではなく「アウターは〇〇のメーカー、インナーは△△のメーカーで組んだ方が調子いいよ」と教えてくれたりします。

特に11速になると調整は非常にシビアになってきます。ケーブルの相性や組み合わせによっては、技術的にきちんと組んでも「どうも調子悪いな」となってしまう場合があるようです。

僕も正直なところロードバイクはDi2、電動シフトなのでシフト用のアウターケーブルを使う必要がない。だから専門店のような経験値が無く「このバイクのワイヤーの取り回しなら日泉アウターと△△社のインナーが良いよ」と言えるまでの知識がありません。

失敗したくない方は部品の選択も含めて信頼のおける専門店に交換を依頼すると良いと思います。

セルフ作業が好きで結果も自分の経験と納得できる方は、シフトワイヤーの部品選択も含めて自分で納得できるまで行っても良いかと思います。

ブレーキケーブル程カラーの種類も少ないので他社製アウターで問題なく使えている場合なら、あえて日泉を選ぶ必要はないかもしれません。

ブレーキワイヤー以上に取り回しがきついバイクに組む場合には、日泉シフトアウターのメリットが生かせると思います。

ポリエチレン(PE)製ライナー管。長さは2m切り売り販売のスタンダード版。

柔らかく曲げやすいスタンダード版の日泉シフト用アウターケーブルと、シマノ純正1.2mm径よりも細い1.1mm径のインナーワイヤーの組み合わせは、どうも相性が良くない場合がある。

シマノ11S対応 Ver.3

コイル素線を太くしコイル間のすき間や縮みを減らして剛性を上げているシマノ11速に対応するVer.3。

こちらもライナーはポリエチレン(PE)製。

シマノシャドータイプのリアディレーラーは、シマノ純正のアウターワイヤーもチェーンステー~RD間にはコイルタイプのアウターワイヤーが使われています。
ここだけ日泉製ケーブルを使ってみるのも一考かもしれません。

Made in Japan。真面目な企業ポリシーと確かな品質の日泉ケーブル。

どんなバイクに組み付けるのか。どのインナーワイヤーと組み合わせて使うのか。組付け技術は?

これらの違いによってAmazonでも評価が分かれているのだと思います。

短所にもなってしまうその特徴も含め記事に書きましたが、他社製品にない特徴を備えたオンリーワンといえるアウターケーブルです。

組み付けるバイク次第で他に代えがたい、お気に入りのアウターケーブルになるはずです。

バイクのワイヤールートを見極めて、慎重に検討して選択してください。

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