ロードバイクの軽快感

2021年12月14日

デュアルコントロールレバーの重量差

走りの気持ちよさに繋がる乗車フィーリング。

ホイールを変えたとき。好みに合ったバイクに買い替えたとき。ポジションが煮詰まったとき。などなど・・・

何w低減とか、何秒タイムを短縮とか、何g軽量化とか、具体的な数値化ではなくて

しっくりくる。違和感なく気持ちよく走れるなーと感じる感覚的なロードバイクのフィーリング。

この感覚に関わるデュアルコントロールレバーの重量差について、僕なりに掘り下げてみようと思う。

乗車フィーリングに影響を与えるデュアルコントロールレバーの重量

スペック上の重量比較ではありません。

今はまだ過渡期とは言え、ディスクロードの急速な普及(メーカーの推し?)もあって、

『機械式変速+リムブレーキ』『機械式変速+油圧ディスクブレーキ』『Di2+リムブレーキ』『Di2+油圧ディスクブレーキ』と4つのバリエーションが生まれたロードバイクコンポーネント。

質問

実際乗ってどうなのよ?何が違うの?

といったところを、STIレバーの重量差から来る操舵感や軽快感、ロードバイクに与える乗車フィーリングに的を絞って記事にします。

機械式変速 vs Di2 やリムブレーキ vs ディスクブレーキでしばしば語られている内容はここでは割愛します。

油圧ディスクブレーキの全天候型での制動力やDi2のメリットなどは、様々なところで解説され既知のことになっていると思われますので。

シマノSTIレバーの重量差

先ずは基本データとしてシマノロードバイクコンポーネントのアルテグラとデュラエースのSTIレバー、デュアルコントロールレバーの重量を比較してみます。

105はDi2電動コンポのラインナップが無いし、新型R9200デュラエース&R8100アルテグラはDi2電動変速のみのラインナップ。
4種類全てのバリエーションが揃う、1世代前のR9100とR8000で比べてみます。

シマノR8000アルテグラSTIレバーの重量比較

形式品番重量(左右ペア)
リムブレーキ&ワイヤー変速ST-R8000438g
リムブレーキ&Di2電動変速ST-R8050295g
油圧ディスクブレーキ&ワイヤー変速ST-R8020554g
油圧ディスクブレーキ&Di2電動変速ST-R8070360g

最重量ST-R8020と最軽量ST-R8050の差は259g

シマノR9100デュラエースSTIレバーの重量比較

型式品番重量(左右ペア)
リムブレーキ&ワイヤー変速ST-R9100365g
リムブレーキ&Di2電動変速ST-R9150230g
油圧ディスクブレーキ&ワイヤー変速ST-R9120538g
油圧ディスクブレーキ&Di2電動変速ST-R9170320g

最重量ST-R9120と最軽量ST-R9150との差は308g

カタログスペック上でも、結構な重量の違いがあることが分かります。

ここからが本題。

そのデュアルコントロールレバーの重さの違いが、ロードバイクの乗車フィーリングに大きく影響している。

人車一体になるような軽快なフィーリングを追求する

ダンシングで顕著に表れるが、コーナーや走行ライン変更でハンドルを切り始めた瞬間と切ったハンドルを戻すとき。

そしてばるさんがブログ記事でレビューされていますが、真っ直ぐに走っているときでもハンドルは微妙に振れている。

明らかにSTIレバーの形式の違い=STIレバーの重量差で、自転車の挙動や操作感、軽快感が異なるのです。

2019年12月に書いた過去記事

Di2は、その最大の特徴である『電動変速』変速性能にばかりスポットが当てられる。レビューはせいぜいブラケットの大きさの違いや機械式変速とDi2コンポ総重量の比較程度がほとんど。

ダンシングで振りが軽い。デュアルコントロールレバーST-R9150がペア230g、ST-R9100がペア365g。その差135g。シフトワイヤーとエレクトリックケーブルの重量差を加えると、更にその差は広がるはず。バイクを左右に振るダンシングではっきりと違いが感じられるレベル。

シマノDi2電動コンポーネント

R9200デュラエース発表後、暫くしてから(9月8日)のツイート

例えるなら意のままに操れる機敏な小型スポーツカーと、安定性の高いゆったりした大型セダンのような違い。(大げさに言えば)

個人的には油圧ディスクブレーキ+機械式変速のデュアルコントロールレバーは、反応が鈍く鈍重と感じてしまう。

Di2⇒機械式変速、リムブレーキ⇒油圧ディスクブレーキと、ブラケットが大きくなるだけではなく、重量も増すシマノ・デュアルコントロール式レバー。

そして計測上、スペック上の重量だけでなく、ハンドルバーの端=中心軸から離れた位置にあるために、走行フィーリングに大きく影響していたのです。
ステムの重量差やライトやサイコンの有無は、ヘッド小物=回転軸の中心付近にあるため、同じ200gの差でもSTIレバーの重量差と同列には語れない。慣性質量が大きく違うので。

変速性能やブレーキング性能、価格比較やらスペック比較ではない、走行感覚=ライドフィールに的を絞って、STIレバーの違いを自分なりに拙い文章ですが深堀りしてみようと思う。

走行感覚の違い

・ブラケットの大きさの違いによる握ったときの感覚は様々なところで語られている通り。これは好みの問題だと思う。
個人的には小ぶりで細身なDi2&リムブレーキのSTIレバーが好み。

機械式ディスクブレーキの可能性(前編)

有料会員制サイトLa route(月額500円)安井行生さんの記事。グロータックEQUALのレビュー記事であるが

シマノのST-R8020の重さに嫌気がさしていた編集長の安井が、自腹で購入し、使ってみた。その実力や如何に。

https://laroute.jp/impression/2021/06/0076-023/

デュアルコントロールレバーの重量の違いについて書かれているらしい。(有料会員ではないので読んでいません。読めません)

ばるさんのGROWTAC EQUALブレーキ導入記事

ばるさん ( @barubaru24 ) のGROWTAC EQUALブレーキ導入記事(前編)

こちらも導入の経緯は「油圧ディスク+機械式変速のディスクロードの走りが重い。乗る気が起きない」ことが最大の理由。

その試行錯誤の記録

GROWTAC EQUALブレーキを導入(後編)

信号発進時の重ったるさは完全に消滅。ホイールを完成車付属のアルミからカーボンに変えたときよりも、感触の差は大きかったです。

https://cannonball24.com/decided-to-introduce-growtac-equal-brake-2/

とまで書かれています。

同じフレーム、同じバイクでも、STIレバーの重量の違いでインプレッション=乗車感覚が大きく違ってしまう。

フィーリングを追求する

ホイールも軽量化したり、ディープリムで空気抵抗を減らしたり、スポークの組み方やら剛性やら、様々な要素で『速い遅い』とは別にロードバイクの乗車感覚が変わります。

ナローリム⇒ワイドリムの変化も、単純な重量差に留まらない走行フィーリングの違いが生まれる。

ホイールの違いと同じように、走りの気持ちよさに大きく影響するSTIレバーの重量差。

ホイールを変えたときに感じる、踏み出しや加速、ヒルクライムでの軽さ以外の、ダンシングでの振りの軽さや鋭く反応する機敏な操作感。
これと似た変化をSTIレバーの違いで感じます。

趣味なのだから気持ちよく走りたい。どうせなら自分の感覚に沿ったバイクで一体感を味わって・・・

時代の流れ的にディスクブレーキ化の傾向は必然なのでしょうけれど、ディスクブレーキ用ホイール前輪に避けられないオチョコとスポークテンションの左右差による感覚の違いも気になります。

自分好みのフィーリングを追求した結果、この形式のブレーキに辿り着いた、という選択がもっと注目されてもいいはず。
「これからはディスクブレーキの時代だから」「ブレーキング性能は~」だけで選択するのではなく、走行フィーリングの違いにも目を向けるべきではないかと。

Twitterでも触れましたが

反応の良い軽快なフィーリングを求めるのか

安定して落ち着いたフィーリングを求めるのか

軽快なフィーリングは裏を返せば機敏過ぎてフラつきやすいと感じる人もいるかもしれません。安定して落ち着いたフィーリングは異なる視点で捉えれば鈍重と感じる人もいる。

Di2電動化は価格のハードルが高い。デュラエースとアルテグラはリムブレーキが残りDi2のみのラインナップとなりました。

今後もしリムブレーキが無くなってしまったら、105には最も重い油圧ディスクブレーキ+機械式変速しか無くなってしまう。

僕はディスクブレーキ化が遅れたおかげで、最軽量のDi2+リムブレーキで
今は好みに合うバイクとなっています。しかしこれからは?

趣味の自転車なのだから、気持ちよく走りたい。

スペック比較や時代の流れだからで済ませてしまうのではなく、掘り下げていきたいテーマです。