TBSクレイジージャーニーやらせ発覚で当面の間放送中止
クレイジージャーニー、好きな番組だったのに・・
TBSによると、やらせ演出があったのは8月14日放送の2時間特番と同日深夜のレギュラー枠。いずれも、は虫類ハンター・加藤英明氏がメキシコで棲息する珍しい生物を探し捕獲する旅を放送した。
その中で6種類の生物を紹介したが、アリゲータートカゲなど4種類は番組スタッフが現地の取材協力者に依頼し事前に準備。現場でその生物を放ち、あたかも偶然発見したように撮影した。
ロケは7月2~5日の4日間行われ、スタッフが狙った生物を発見できない場合を想定して準備したという。
関係者によると、今月に入って視聴者から「おかしいのでは」と指摘があり、スタッフの聞き取り調査などを行った結果、やらせが発覚。スタッフ1人が独断で行ったとした。
調査では、この手法が常習的に行われていたことも判明。17年2月~今年2月に10回放送された加藤氏の企画で同様の“やらせ”が6回行われた。
過去10回はメキシコのスタッフとは別のスタッフが全て担当していた。加藤氏には事前に準備していることを伝えていなかったという。
爬虫類ハンター加藤英明の企画、過去10回の放送で捕獲した生物のうち、26種類は捜索中に実際に発見し捕獲したものであるが、11種類は事前に準備していたものであること。
約2年半前から継続して不正を行っていた上、「過去10回の放送分は全て、今回のメキシコロケを担当した番組スタッフとは別のスタッフが担当していました」と個人ではなく、複数のロケ担当者の間で行われていたことが明らかになった。
TBSクレイジージャーニーからの報告
「クレイジージャーニー」からのご報告とお詫び
2019年9月11日
8月14日放送の「クレイジージャーニー」2時間スペシャルと、その日の深夜のレギュラー枠で、爬虫類ハンターがメキシコに生息する珍しい生物を探し捕獲する旅に同行取材する企画を放送しました。放送で紹介した生物は6種類ですが、このうち4種類は、番組スタッフが現地の取材協力者に依頼し、ロケの前に準備していた生物を使って撮影していたことが放送後の調査でわかりました。準備していたものを、あたかもその場で発見したかのように描いた今回の手法については、事実に依拠した番組で事実を歪めたことになり、あってはならないものと考えています。視聴者の皆様、当企画にご出演いただいた加藤英明さん、また、番組にご出演いただいた方々および関係者の方々に深くお詫び申し上げます。
メキシコロケは7月2日から5日にかけて4日間行われました。現場ロケを担当した番組スタッフは、狙った生物を捜索しても発見できない場合を想定して、あらかじめ狙った生物を準備しておこうと考え、現地の協力者に依頼していました。そしてロケでは、放送で紹介した6種類のうち4種類について、生息域を捜索したものの発見できなかったことから、事前に準備していた生物を放ち、撮影しました。
メキシコロケで事前に準備した4種類の生物と撮影時の状況は以下の通りです。
1.メキシコサラマンダー 現地協力者が湖で事前に捕獲した個体をネットの籠に入れ、同じ湖に放ちました。
2.アリゲータートカゲ 地面に数センチの穴を掘って、事前に捕獲した個体を放ちました。
3.メキシコドクトカゲ 現地協力者が個体を岩の下に放ちました。
4.ヘルメットイグアナ 取材した大学にお借りし、大学施設内の生息可能性のある場所に放ちました。この爬虫類ハンター企画について過去にも同様の手法がなかったかどうか調査をすすめております。過去10回の放送で捕獲した生物のうち、26種類は捜索中に実際に発見し捕獲したものですが、11種類は事前に準備していたものであることが現時点で判明しています。過去10回の放送分は全て、今回のメキシコロケを担当した番組スタッフとは別のスタッフが担当していました。このスタッフによりますと、加藤さんには事前に準備していたことをお伝えしていなかったということです。また番組スタッフは、現地の協力者が個体を捕まえた場所に、ロケ当日か前日に個体を戻してもらうことを依頼し、ロケ本番時その場所で捜索、捕獲していたということです。
今回の事態を私どもは重く受け止め、当番組は調査が完了するまで休止します。
番組を御覧いただいている視聴者の皆様に重ねてお詫び申し上げます。過去10回の放送で、事前に準備した11種類の生物は以下の通りです。
2017年 2月9日 マダガスカル前半
・ヘサキリクガメ2017年 2月16日 マダガスカル後半
・ラボードカメレオン2017年 8月16日 カメルーン(ゴールデンSP)
・ゴライアスガエル
・ニシアフリカコビトワニ2018年8月8日 キューバ(ゴールデンSP/同日レギュラー枠)
・ヒメボア
・キューバボア
・フトヒゲカメレオンモドキ2019年2月6日 南アフリカ前半
・アフリカウシガエル
・タマゴヘビ
・パフアダー2019年2月13日 南アフリカ後半
・ノドジロオオトカゲ計11種類
より引用
松本人志、設楽統、小池栄子の3人がMCを務める
3人のMCの進行も出演者をリスペクトしていたし、ツッコミも面白かった。MCの3人にもまったく落ち度はないと思う。但しこの番組の主役は、あくまでも出演者であると思う。出演者が本物だから面白い番組になっていた。
報道を知って
報道の通りだとすると、出演者の加藤英明氏自身は”騙された”かたちとなり加藤氏に演出は無く罪はない。加藤氏の希少生物を見つけたときのリアクションは、素であんな感じだろうなと思っていたし、根っからの生物好きなのが伝わって来ていた。
だからなのか、制作側のテレビ局がこのような不正行為に及んでしまったのだろうか。撮れ高と視聴率を優先してしまったのだろうか。
珍しい生物なのだから、見つからなくても、捕まえられなかったとしても、それが事実でありリアルな姿であったのなら、ありのままの過程を見せてくれた方がいい。
見つからなくても、捕まえられなくても、その過程に加藤氏のそれまでの研究結果の蓄積や行動力=スポーツに例えれば日ごろの練習の積み重ね、が視聴者には感じ取れるのだから。
登山家では過去このクレイジージャーニーに服部文祥、竹内洋岳、宮城公博、平出和也、田中幹也が出演している。世間的にはマイナーで知名度がない登山家というジャンルで、出演者の人選も目の付け所が良いなと、この番組に好感を持っていました。
平出和也はまだシスパーレに登頂できていなかったときの出演で、装備(食糧)の失敗で凍傷になったことやヘリで救出された遠征など、失敗談もありのままに語っていた。
僕の見た限り、そこに過剰な演出は無くリアルな番組だった。
番組出演後に中島健郎と共にシスパーレには4度目の挑戦で北東壁から初登頂。ピオレドール・アジア賞、ピオレドール賞を登頂後に受賞している。
作家高野秀行も著書の内容と照らし合わせてみても、過剰なテレビ的演出は無く、面白く楽しく番組を見ていました。
冒険、探検の分野では早稲田大学探検部もこの番組に出演し、楽しく番組を見させてもらった。
早稲田大学探検部は経験を知識に変える「正確な報告」に活動の重きを置いている。制作側の不祥事で彼らの活動の価値や意味の評価が下がってはいけないと思う。
全く知らなかったジャンルや、知らなかった出演者の回も、好奇心が満たさてるような思いで楽しく番組を見ていました。度々出演していて番組のレギュラー?とも言える丸山ゴンザレス、ヨシダナギ、佐藤健寿らも面白かった。
そのジャンルを突き詰めて追及している人を掘り下げて紹介する。例えマイナーでも有名でなくても。そんな番組のスタンスが好きでした。
望み通りの結果が欲しいから、過程に捏造や嘘を織り交ぜてしまう。わかり易さや面白さ、視聴者への過度のインパクトだけを求めてしまうと、演出ではなくやらせや捏造になってしまう。栗城史多の登山やSTAP細胞と同じことだ。
朝の天気予報とニュースを30分も見れば充分なくらい、テレビを見ない僕が珍しく好きな番組だったのです。あ、スポーツ系は興味ある放送は見ていますけど。
芸能人の出てる番組は、クレイジージャーニーとイッテQの登山の回くらいしか見ていなかった。イッテQもお祭りを捏造してたけど。
出演者によるやらせや不祥事ではないと信じたいところ。番組の休止は残念でならない。加藤氏始め出演者のコメントを待ちたいところです。
しかし、このメキシコロケの4日間という短期間で、次々に珍しい生物を見つけて捕獲している訳で。加藤氏は何も疑問には思わなかったのだろうか。
クレイジージャーニーは第44回放送文化基金賞テレビエンターテインメント番組部門最優秀賞を受賞している。気を引き締めて立て直してもらいたい。
蛇足ですが、クレイジージャーニーのDVDはAmazonマーケットプレイスで、コピー品も多く出回っているようです。ご注意ください。出品者を要確認のこと。
その後の経緯
10月22日、TBSはクレイジージャーニーの放送終了を発表。
11月8日、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は、放送倫理違反の疑いがあるとして審議入りすることを決めた。
偏向報道、印象操作、世論誘導・・・テレビをほとんど見ていない僕が言うのもなんだけど、テレビ業界の全てではないにしろ何かがおかしいや。規模が違うだけで演出過剰のユーチューバーと大同小異であると思う。
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