Amazonの自転車修理・メンテナンスガイド

2021年10月21日

自転車修理・メンテナンスガイド

Amazonの自転車修理・メンテナンスガイドが予想外に優れものだった!

Amazon.co.jpの自転車修理・メンテナンスガイドがなかなかの出来で優れものだったのでシェア。

このような解説記事を個人で作るとなったら、時間も労力も掛かり過ぎて不可能に近い。

自転車店=プロでもノウハウはあっても個人店や小規模店では難しいでしょう。それなりの規模の会社組織でないと作り込めない。
画像や図を用意するだけでも一仕事なのです。

なかなかの充実ぶりでユーザー自身が手掛ける箇所はほぼ全て網羅しています。メンテナンス入門編として良く出来ていると思います。

有効に活用してください。

フレンチバルブ(仏式)空気の入れ方

フレンチバルブ(仏式)空気の入れ方のページを例に解説。

手順の説明に「画像を見るのにいちいちクリックするの?」と重箱の隅を突きたくなるところも無くはない。

けれども初心者さんが最初に覚えるのには、分からないことを調べて覚えるのには、なかなか良く出来ていると思います。

お勧めのフロアポンプの記事はこちら

チェーン洗浄

チェーン洗浄の解説ページ

チェーン洗浄の注意点としては、洗浄剤や水を使ってクリーニングした際には、洗浄剤及び水分を完全に除去すること。

洗浄剤を残してしまうと、せっかく注油した潤滑油を分解してしまいます。

水分は潤滑油を弾いてしまうばかりでなく、水素脆化を起こし最悪の場合チェーンの破断に繋がってしまう場合があります。

STEP4の注油後に「ウェスで余分なチェーンオイルを拭き取る。チェーン表面への潤滑は不要。しっかりと拭き取る」も重要です。
チェーンルブは付け過ぎ厳禁。チェーンの表面には極薄く油膜が残っていれば良いのです。表面はしっかりと拭き取った残りの薄い油膜で充分です。

フロントディレーラーの調整

フロントディレーラー調整の解説ページ

プラスドライバー以外に2mm,4mm,5mmヘックスレンチが必要になる場合もあります。※シマノ製現行11速モデルなど。
フロントディレーラー本体取付位置の変更やシフトワイヤーの張り具合を再調整するときなど。

チェーンが外れたり変速がスムースに行かない場合、チェーンが寿命を迎えガタが大きくなっていたり(この場合リア変速も悪くなる)チェーンリングの摩耗が原因となっている場合もあります。

リアディレーラーの調整

リアディレーラー調整の解説ページ

フロントディレーラーの調整と同様に、シマノ現行11速モデルはプラスドライバーは不要。工具は2mm,4mm,5mmヘックスレンチが必要になります。

リアディレーラーの調整はシマノ技術資料&マニュアルを見た方が良いです。元々難易度が高い整備なので、どうしても出来なければ専門店に作業を依頼しましょう。

難易度が高い作業なのでAmazonの解説では初心者さんが自分で修理するには難しいかもしれません。

より確実な整備知識を求めるならシマノ技術資料&マニュアルは欠かせない存在

Bテンションアジャストボルト=エンドアジャストボルトの調整が必要なケースもある。

リアディレーラーの変速不良はワイヤーの伸びやディレーラーハンガーの曲がりが原因となっている場合もあります。

前輪ハブのグリスアップ

前輪ハブグリスアップのページ。

ダストシール(シマノの名称ではシールリング)向き。

https://amzn.to/3pf6oGZ より

ハブのメーカーや年式によって表裏の指定が異なります。

画像を見て「この取り付け向きが正しい」と鵜呑みにしないようにしましょう。

シマノHB-6800の例

分解する前に元々取り付けてある向きを把握しておくか、シマノ製品であればシマノ技術資料&マニュアルのサイトで確認しましょう。

完成車付属のホイール、通称鉄ゲタホイールのカップ&コーン式ハブは、シマノとは逆にリップ部が内側になるハブが多い。

シマノ製ハブは年式の古いハブ以外は、ゴム製ダストシールがあるためにリップ部を外向きに取り付けるハブが多いです。

ブレーキワイヤー交換

ブレーキワイヤー交換の解説ページ

ブレーキワイヤー交換は内装式フレームの場合、一気に難易度が上がり作業時間も増えます。

内装式フレームでは、Amazonの手順通りに行ってはいけません。

いきなり古いワイヤーを引き抜いて外してしまうと、新しいワイヤーを通せない事態に陥ってしまいます!
作業の難易度が格段に上がり、作業時間の大幅増加で良いことなしです。

内装式のフレームやハンドルバーに新しいワイヤーを通せるように、ライナー管を準備します。

STEP1の古いワイヤーの切断は必要ありません。インナーワイヤーの端がほつれてバラけている場合のみ先端をカットしておきましょう。

STEP3の「ブレーキワイヤーを抜く」作業の際に、引き抜くインナーワイヤーにライナー管を通して、内装フレームからワイヤーを引き抜きながら、ライナー管がフレームの中を通り内装穴の両側から出てきてから、始めてインナーワイヤーを引き抜きます。

こだわるならオイルよりもワコーズ・シリコーンルブを使うと、ワイヤーの摺動抵抗が減りブレーキの引きが軽くなります。
※オイルはゴミやホコリが付着しやすく、ライナー等の樹脂を痛めてしまう場合があります。

シフトワイヤー交換の作業手順の注意点もブレーキワイヤー交換と同じです。

ペダル交換

ペダル交換の解説ページ

15mmのペダルスパナではなく、ペダルの付け外しには6mm又は8mmヘックスレンチを使うペダルもあります。

STEP2の「外すペダルの反対側のクランクを手で固定する。チェーンステーとクランクを一緒に固定するのがポイント」

カーボンフレームでは正直チェーンステーを力ずくで押さえるのは止めておくべきだと思う。

ペダルの取り外しは全力で力いっぱい外そうとしても緩まない場合もあります。
そんなとき手が滑って、または力いっぱいずっこけてフレーム破損に繋がってしまう可能性が無きにしも非ず。

手を掛けて力を入れるのは、ペダル、クランク、スパナ(ヘックスレンチ)だけで良い。

自転車修理・メンテナンスまとめ

重箱の隅を突くように偉そうに解説してしまいましたが、クロスバイクや入門用ロードバイクの整備には、初めて自分で整備する初心者さんにとって、Amazonの解説はわかり易く良く出来ていると思います。

セルフでのメンテナンスや部品交換に、有効に活用してみてください。